4年間の学びを武器に
結果を出し続ける先輩たち

プロデュースやプロジェクトについての学びやアート・イベント全般に関する知識を武器に、さまざまな業界で活躍する先輩たちを紹介!

人のやっていないことをカタチにするビジネス

実物のマッハ号を走らせたレジェンドプロデューサー

牧渕 正尚 さん [イベントプロデューサー]

1985年からさまざまなイベントプロデュースに着手してきましたが、なかでも思い出深いプロジェクトといえば、「マッハプロジェクト」でしょうか。1960年代後半に一世を風靡した伝説のレーシングアニーメーション『マッハGoGoGo』の人気を再燃させるべく、2001年からスタートしたこの企画。アメリカ車「モスラーMT900R」を実物のマッハ号にカスタマイズし、「全日本GT選手権レース」で走らせるという、当時としては前代未聞のプロジェクトを考案しました。さらにこのレース参戦をフックに各企業とタイアップを行い、ファッション、レースクイーン、コミック、コスメ、車検、オフィシャルグッズなど、多角的に事業を展開。コンテンツのリサイクルからスタートしたこのプロジェクトは、アニメーション文化発信国としての「より明確なライツビジネス」を具現化する起爆剤になったのでは、と自負しています。
こうしたイベントプロデュースは一見するとエンターテインメントビジネスのように見えますが、じつは「斬新な企画でクライアントの課題を解決する」というソリューションビジネスでもあります。他人が思いつかないような目新しい企画をつくるためには、たくさん本を読み、映画、漫画、音楽、芸術などをとおして、アイデアの源となるあらゆる分野の知識を蓄えていくことが必要です。またプロデューサーは、美術、デザイン、音響、照明、編集、撮影など、その道のプロと連携をとりながら、イベントを成功に導いていかなくてはならない立場にあります。こうした実践力を磨くためにも、学生時代は友達だけでなく、先生、先輩、他学科の学生など、たくさんの人と話をして、コミュニケーション能力を磨いてください。

まきぶち・まさなお●1985年に第1回大阪食博覧会の基本構想・展示アートディレクターを皮切りに、大阪花の万博・セサミプレイス、東京都市博・バンダイパビリオン、花巻賢治百年祭(宮澤賢治生誕100年)テーマ館など大規模なイベントを手がける。2002年からはタツノコプロダクションの各種イベント・コンテンツのプロデュースを手がけた。

芸術全般の学びをとおして、自分の進む道が見えてくる

アートという芸術的表現をビジネスとして成立させる

染谷 洋平 さん [アートディレクター]

もともとデザイン、アニメ、芸術といったカルチャー全般に興味があったため、アートを総合的に学べる芸術計画学科に入学しました。授業や実習をとおしてさまざまな領域のアートを学んでいくうちに「デザインをやってみたい」という思いが強くなり、今の仕事に就きました。現在私が携わるアートディレクターという仕事は、クライアントの要望や課題をどのような視覚表現で解決していくかを考え、カタチにすることが重要。学生時代に学んだ「芸術的表現をビジネスにする」視点や、クライアントに対するバランス感覚が、日々の業務に役立っていると感じます。

そめたに・ようへい●「君の名は。」「魔法少女まどか☆マギカ」「ラブライブ!」といった、有名映画・アニメ作品のグラフィックデザインを手がけた、BALCOLONY.のチーフデザイナー。よいデザインとは? の問いに、「確固たるロジックがあって、同時に人の感性に訴えかけるもの」と語ってくれた。

作家と人々をつなぎ発表の場をつくり上げる

ギャラリー&プロジェクトから最新のアートを発信

津嘉山 裕美 さん [ディレクター]

昔から実験の場や表現が好きで、その魅力を広く伝えることに興味があったため、全国の大学・学科を調べ、私の望む学問が得られそうな芸術計画学科に入学。授業では現代アートの貴重な映像や、ジャンルわけできないような前衛的な作品に多く触れることができ、とても刺激的な4年間になりました。ギャラリーディレクターの仕事は、ただ単に作品の販売に終始するものではなく、作品に込められた作家の思いまでも社会に伝えることが大切。今後もギャラリーやアートプロジェクトから、すばらしい作品を発信していきたいですね。

つかやま・ひろみ●Gallery OUT of PLACEディレクター。魅力あふれる作家やその作品をギャラリーで紹介する一方、奈良県における現代アートの振興を目的に、地域でのアートイベントや展覧会の企画・運営を行う「奈良アートプロム(NAP)」に加入。さまざまなアートプロジェクトのサポート活動を行う。