声優学概論 聖夜の声優 声は未来だ!

声優のレジェンドと声優の卵たちが共に立つ聖夜のステージ

2017年12月24日、大阪国際交流センターにおいて「朝日・大学シンポジウム 声優学概論 聖夜の声優 声は未来だ!」が行われました。毎年の恒例イベントとして定着して、今回が6回目となります。プログラムは2部構成で、第1部は放送学科 声優コース3年生が中心となるステージ。短期大学部メディア・芸術学科 声優コースの学生も出演しました。放送学科の学科長である石川豊子先生が、総合司会として演目の解説を交えながら進行していきます。まずは、『賢者の贈り物』『幸福の王子』『クリスマスキャロル』の朗読劇からスタート。いずれも有名な物語ですが、臨場感たっぷりに読み上げられると、物語の世界が目の前に現れてくるかのよう。そして、アニメーションに合わせて学生たちがアフレコをする『金田一少年の事件簿R』。オーディションによって選出されたメンバーだけに、声の表現力、スクリーンに映るアニメとの連動も抜群です。マイクの前に立つ学生たちを見ていた観客も、いつの間にかアニメの世界に入りこんでいました。

  • 第1部最後の演目は、華やかな『外郎売り(ういろううり)』です。声優コースでは普段から、歌舞伎の演目として知られる『外郎売り』の有名な口上を、すべて記憶して練習しています。文字数はざっと約2000文字、音読して5分程度かかる長台詞を、今回のステージでは歌とダンスに乗せて披露。随所に笑いもまぜながら、堂々たるパフォーマンスを行いました。
  • ここで休憩を挟み、第2部へ。司会も石川豊子先生から杉山佳寿子先生にバトンタッチします。杉山先生の代表作、『アルプスの少女ハイジ』ハイジ役の声で、「みんなー、私、ハイジよー!」と呼びかけると、一気に会場のテンションは高まりました。最初に登場したのは、声優コースの卒業生で、現在は青二プロダクションに所属する5人の新人声優たち。アニメやゲームをはじめ、バラエティ番組のナレーション、ラジオパーソナリティなど、さまざまな分野で活躍しているそうです。それぞれ仕事の難しさや今後の目標を語るなかで、声優コース1期生として2014年度に卒業した祖山桃子さんは、「アニメはたくさんの人が関わって作り上げていくもの。だからこそ、現場では気遣いやコミュニケーション能力が大切なのだと日々実感しています」と話していました。
  • そして、いよいよ今回のメインプログラムであるシンポジウムがスタート。第一線の声優として活躍しながら大阪芸大で教鞭を執る先生方が、「声は未来だ!」をテーマに業界の現状とこれからについて忌憚のない意見を交換しました。AIスピーカーの登場など、人の声がテクノロジーで置き換えられはじめている状況に対して、古川登志夫先生は「いくらテクノロジーが発達しても、聞き手は生身の人間なのだから、生身の表現は消えないのではないでしょうか。むしろ、未来に向けて活躍の場がクレッシェンドになっていくと考えています」と、前向きな見通しを述べられました。また、アイドルと芝居の二極化が進みつつあることに対して、松野太紀先生は「アイドルをめざす学生もいる以上、その思いに応えるために教え方も考えなくてはいけないと思います」というご意見。真地勇志先生は「大学では芝居をしっかり学ぶことを大切にしてほしい」と、基礎の大切さについて言及されていました。
  • 公演の締めくくりとして、6人の先生方がその場で与えられた物語を読み上げるサプライズも。さすが初見とは思えない完成度で、ショートストーリーを披露したレジェンドな先生方に対して、会場からは拍手と笑いが絶えることなく巻き起こっていました。

Interview

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