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大学生活では純粋に映画だけを撮り続けてきた二宮健さん。コンスタントに映画祭に出展し、『大童貞の大冒険』(2012)では、京都国際学生映画祭にて長編部門観客賞の受賞、田辺弁慶映画祭での裏審査員賞大賞の受賞、その他多数の受賞・入選を果たしています。その多くの映画制作による経験を発揮し、監督としての道を進む彼に、映画に対する想いや彼のこれからについて語っていただきました。

本日はよろしくお願いします。ではさっそく自己紹介をお願いします。

映像学科4回生の二宮健と申します。映画コースです。映画を撮ったり、観たり。よろしくお願いします。

この四年間、映画ばかり撮っていましたか?

そうですね。本当に映画ばっかりで・・・。

映画コースはさらにそこから分類されているんですか?

分かれていません。でも映画って言っても部署みたいなのがあって、監督だけじゃできないんですよ。規模にもよるんですけど、カメラマンがいるし、照明がいて、美術がいて、もちろん役者がいて、製作がいて、助監督がいて、メイクがいて、衣装がいて、録音がいて・・・って色々います。ひと作品つくるのにひとつのチームができるみたいな。分かれているかと言われれば、そういう分かれ方はしていますね。

映画を撮るときの二宮さんのポジションは?

監督です。あとだいたい自分で撮りたいなと思ったシナリオを自分で書いて、スタッフを集めて、キャストを集めて、撮影して、編集も自分でしてます。最近は違うけど、音楽も自分で作ったり。映画って一人じゃ作れないし、人がいないと作れない。本当にひとつの部署でもかけたらだめになっちゃいますよ、映画って。

自主制作作品「大童貞の大冒険」予告編

今までの二宮さんの作品には、最大何人が関わりましたか?

一番多くの人が関わったのが卒制で。エキストラも入れるとしたら何百人っていう規模だと思います。自分でも分からないくらい多いです。例えば現場には来なくても制作物を作ってくれてる人がいたりだとか、音楽担当の人はまた別の誰かに曲の制作をたのんで、どんどん枝分かれしていくみたいな感じです。各部署がまたそこで枝分かれしていくから、本当に多くなります。そこが映画の面白いところでもあるんですけど、どんどん二次作用、三次作用が生まれていくから 全部は把握できてませんね。広がりは無限です。

いつから映画を撮っていらっしゃいますか?

ちゃんと映画作りを学んだのは大学1回生からなんですけど、ずっと映画が好きだったので、カメラをまわして編集だとか、映画っぽいことをするのは中1からですかね。今では人には見せられないようなものですけど。いつから映画撮ってますか?って聞かれるとよくわからなくて。映画監督になりたいと思った時期もよく分かってません。

二宮さんにとって映画とはどんなものですか?

二十二年生きてきたけれど映画と触れ合ってない時期の自分がいないから、映画なしの生活が把握できないんですよね。今までたぶん僕と出会ってきた人たちも二宮健=映画好きなやつだっていうイメージがない人なんて、いないと思います。僕の武器とは一体なんですか?って言われると、恐縮だけどやっぱり映画を撮るっていうことなんじゃないのかなと。

卒業制作について教えて下さい。

卒制は3回生の5、6月からシナリオ書きだして、そこから3、4、5月に撮影しました。撮影日数の合計は40日くらいですかね。前例にないくらいでかいことしようと思ったんですよ。学生だからとかがいやになっちゃいまして、(作品に対する評価の基準が)学生にしてはすごいねとか。例えば音楽にしても、その歳でこの曲作れるなんてすごいねと言われても世にある曲に勝たないとこっちは意味ないんだよっていう話で。確かにプロじゃないしお金もないからスピルバーグの映画には勝てないかもしれないけど、だからって、じゃあ僕たちにできるアプローチをしようっていってつまんない映画を撮る人があまりにも多い。そんなのおもしろくねえよって思います。USJとかにあるああいう映画を観てみんな育ってるわけで、そういう映画が好きで(映画を)やってんだったら、そういうの撮れよって思うんです。無理じゃんって言う前に撮ったら?っていう話で。自分はやろう、と思いました。学生なのにすごいねって言われることが多いけどそれが嫌で。学生が作ったからどうのこうのじゃなくて、お前がこの作品を好きかどうかなんだよって。要するに、この映画を映画館でやってて一般の人たちがみたいって思えるかどうかが大切で。そこに3回生から力を注ぎました。でもこれを作品で伝えられないとだめなんですよね、二宮健の音声ガイド付きで伝わるようじゃだめなんですよ。

卒業制作作品「スラムポリス」予告編

これから何をしたいですか、また、これから撮りたいものなどありますか?

やっぱり映画を撮り続けたいですね。自分がやったことないジャンルの映画を撮りたいです。今までの僕の映画って、音楽があってそれに合わせて映画作ってるから、そのやり方をやめたときどうなるのかとか、そういう自分の中のアプローチはどんどん変えていきたいです。だから音楽を使わない映画だったり、いっそのこと振り切ってミュージカル映画を撮りたかったり。なんならドキュメンタリー映画も撮ってみたいですし、アニメもやってみたいです。何でもやりたい、けど、全部映画でやりたい。キャラクターの感情の最大の動きと音楽の最大の動きがシンクロしたら、自分がお客だったら鳥肌立つんです。っていうのを体現したいから今はずっと映画撮ってます。

これからどんな人になりたいですか?

ふわふわしてても許される人になりたいですかね。例えばおっさんが街中でワイワイはしゃいでたら汚らしいでしょ?だけどビートたけしが暴れてたらかっこいい。それは彼は権威があるからなんですよね。別に権威が欲しい訳じゃないけど、好きな事してても許されるような、ドンチャン騒いでても白い目で見られないような大人になりたいです。

大学や後輩への意見、アドバイスなどありますか?

もっと学外での動きがあるとおもしろいかもしれません。なにか表現したい人同士がひとつのコミュニティーになってることが大切かも。馴れ合いになっちゃだめですけど。うわー、知り合っておけばよかった!と後に後悔する事がないように、人が交わる機会がもっとあって良いと思います。

最新作「眠れる美女の限界」予告編

本日はありがとうございました。

インタビュー:音楽学科4回生 四宮基稀、デザイン学科3回生 小山満里