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凸凹母校大阪芸術大学 活躍するOB・OG

デジタルゲームのキャラクター創り 株式会社バンダイナムコスタジオ アートディレクター 吉江 秀郎(D94179)(大阪芸術大学 デザイン学科卒 1998年卒業)

子供の頃から絵を描くことや、漫画やアニメ、ゲームに登場する様々なキャラクターが大好きで、いつか自分もそれらのキャラクターを生み出す仕事に就きたいと、ずっと考えていました。
漫画家を目指していた時期もありましたが、大阪芸術大学で「漫画・アニメーション研究会グループCAS」というサークルに所属したのがきっかけで、個人で漫画を描くだけではなく、共同でアニメや映像制作を行ううちに、仲間と共に一つの作品を創り上げる喜びに目覚めました。
それから特にPCゲームや3DCG制作を行っていたサークルメンバーの影響も強く受け、最終的にゲーム業界を目指すようになりました。
当時ナムコという会社は、「鉄拳」「リッジレーサー」などで3DCG技術の最先端を行き、かつその高い技術力を活かして、魅力的で新しいキャラクターを数多く生み出していましたので、そこで学び、自分の力を発揮できるようになりたい、という想いから入社を決意しました。

20周年記念のシリーズタイトル
「ソウルキャリバーVI」

ソウルキャリバーシリーズは、16世紀を舞台に、光と闇の剣が対立する壮大な物語を描いた、武器対戦格闘アクションゲームです。
全世界で累計売上1,500万本以上を誇る人気シリーズとなっており、今年10月には20周年記念として最新作「ソウルキャリバーVI」が発売されました。
私が1998年に入社して、初めてデザイナーとして携わったタイトルがソウルキャリバーでした。最初はキャラクターの3Dモデリングから下積みを始め、その後キャラクターチームのセクションリーダーとなり、現在はアートディレクターとしてプロジェクト全体のビジュアルアートの監修を行っています。
中央に「20th」マークのある画像ですが、過去作と今作とでわざと同じシチュエーションで並べたものです。
ほぼ同じ設定、同じコンセプトの元にデザインされた「シャンファ」という女性キャラクターですが、画面の解像度やポリゴン数、ライティングや質感表現など、この20年間のハードスペックと3DCG技術の進歩が見て取れるかと思います。
その時々の技術で表現を変えつつ、長い年月、世界中の人々に愛され続けているキャラクター達と共に歩んで来られてとても幸せです。

新しいチャレンジのVRタイトル
「サマーレッスン」

サマーレッスンは、「本当に目の前にいる」としか思えないほどの「実在感」のあるキャラクターとのコミュニケーション・ふれあいを楽しむことができるVRキャラクター体験ソフトです。
2014年にVRの技術デモとして制作され、その後予想を上回る反響で製品化にまで至った、かなり稀なケースのタイトルです。
当時まだVRは会社にとっても実績の無いジャンルで、かつ新規IPでもあり、それまでシリーズものの格闘ゲームにしか関わっていなかった私にとっても大きなチャレンジでした。何も無い所からチーム一丸となって切磋琢磨し、持てる技術を全て投入し、一つのキャラクターを創っていく、というプロセスはとても楽しく、学生時代のサークル活動にも通じるノリで、私としてもかなり好き勝手にさせてもらえました。
結果2017年までに3人の個性豊かなキャラクターを生み出し、VRというジャンルにおけるヒット作となりました。

キャラクターを魅力的に描き、人々に遊び楽しんでもらいたい、という点において、入社当時も今も目指す方向性は変わっていません。
デジタルゲームの3DCG技術はまだまだ進歩を続けていますので、より良い表現を模索しつつ、これからも人々の心に残るキャラクターを世に送り出すことにチャレンジして行きたいと思います。

吉江 秀郎(よしえ ひでお)
プロフィール

大阪芸術大学デザイン学科を卒業後、1998年株式会社ナムコ(現バンダイナムコエンターテインメント)に入社。
「ソウルキャリバーシリーズ」「サマーレッスン」のアートディレション、「鉄拳シリーズ」「大乱闘スマッシュブラザーズ for Nintendo 3DS / Wii U」のキャラクターモデリングなど、様々なタイトルの開発に携わる。
趣味はアクションフィギュア、変形ロボット玩具収集。

担当/
企画広報委員長 田村 昭彦


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編集>> 塚本学院校友会 企画広報委員会 発行人>> 福永亮碩