大阪市中央公会堂に演奏が響きわたる「大阪芸術大学 クリスマス・ポップス・コンサート2025」 大阪市中央公会堂に演奏が響きわたる「大阪芸術大学 クリスマス・ポップス・コンサート2025」
大阪芸術大学演奏学科ポピュラー音楽コースと大阪芸術大学短期大学部メディア・芸術学科ポピュラー音楽コースの学生が、国指定重要文化財の大阪市中央公会堂 大集合室で音楽を響きわたらせる「大阪芸術大学 クリスマス・ポップス・コンサート2025」が12月20日(土)に開催されました。
同コンサートは、学年の垣根を越えて学生たちがバンドを結成し、歌声や演奏を披露するもの。今回は12組が登場し、さまざまな楽曲で満員の観客を楽しませました。
情感豊かなオリジナル曲や個性的なパフォーマンスで観客を魅了
演奏技術や観客を魅了するパフォーマンスなどを学ぶことができるポピュラー音楽コース。年末恒例の「クリスマス・ポップス・コンサート」は、音源審査と先生たちの審査による学内オーディションを通過した学生たちが出演できます。そして、本来であればなかなか立つことができない大阪市中央公会堂 大集合室という貴重かつ大きなステージでの演奏経験を経て、学生たちの成長を後押しします。
「クリスマス・ポップス・コンサート2025」開演前は、出演者たちが限られた時間内で入念にリハーサルを行いました。高音を出すボーカルパートを担当する学生がスタッフの方に音響チェックをお願いする様子が見られたほか、演奏学科ポピュラー音楽コースの森川美穂先生が、バックコーラスの学生の振付時の足幅について「もっと広くしないと、お客様に伝わらないよ」と指導するなど、それぞれが妥協せず、ステージを作り上げていきました。
そしていよいよ本番。びっしり埋まった客席を目の前に、出演した学生たちは堂々と演奏を披露しました。トップバッターを担ったカットハウス山中は、音楽ユニット・矢島美容室のヒット曲「ニホンノミカタ ―ネバダカラキマシタ―」をカバー。派手なメイクとシルバーの衣装を着た3人のメインボーカルがソウルフルな歌声を聴かせただけではなく、ダンスでも観客の心を惹きつけました。
ロックバンド・花冷え。の「お先に失礼します。」をカバー演奏したのは、布団被って寝―や♡です。ボーカルの演奏学科2年生・高田季咲さんは「盛り上がっていけますか、中央公会堂」と煽りを入れ、さらにキュートな声とデスボイスを使い分けたボーカルで見る者を圧倒しました。演奏後の森川先生とのトークパートではデスボイスを出すコツについて話すなどし、観客と一緒に実践する一幕も。
ボーカルの演奏学科3年生・新井みのりさんが作詞と作曲を担当したオリジナル曲「21」を演奏したのは、波の行く先です。同曲は、新井さんが自身の経験や感じたことを込めた曲内容。切ないピアノの音色に合わせて新井さんが静かに歌い始め、徐々に情感を高めていく姿に観客も聴き惚れていました。演奏後、新井さんは「途中で泣きそうになってしまって。いろんな…」と言葉を詰まらせます。学生たちがどのような気持ちで音楽に打ち込み、そしてコンサートに臨んでいるのか、あらためてよく分かる光景でした。
本番の演奏だけではなく、会場内で流れるオープニング曲、休憩BGM、エンディング曲も学生たちが制作。また、クリスマスシーズンに合わせてサンタクロースやトナカイの姿で演奏するバンドも登場するなど、衣装面でも学生たちが個性を発揮。日頃の学びはもちろん、自分らしさや感性も生かしたステージングの数々を見ることができ、学生たちの今後の活躍を期待せずにはいられない「クリスマス・ポップス・コンサート」になりました。
今回の「クリスマス・ポップス・コンサート2025」では波の行く先というバンドを組み、私が作詞・作曲したオリジナル曲「21」を演奏しました。周りには歌がうまい同級生が多く、「あの子の歌い方はいいな」などいろんな方向に気持ちが引っ張られ、自分の本当にやりたいこととかけ離れていってしまいました。心がふらついたことでこの1年くらい、コンサートに出ることも叶いませんでした。そんなとき、浮かんだのが両親の存在です。心配してくれる両親への感謝を伝えたくなり、「自分の気持ちに素直になって曲を書こう」と思えたんです。
また、森川美穂先生から「みのりは自分の葛藤を出しすぎている気がする。それも大事だけど、そこで完結させず、お客さんに伝えればもっと良くなるよ」とアドバイスをくださいました。みなさんの言葉や想いにも支えられ、「21」を完成させることができました。
私にとって音楽は、小さいときから身近にあったものです。言葉ではうまく伝えられないことも、メロディに乗せると届けられると思います。自分にとってはなくてはならないものです。今後はバンド活動も視野に入れて、音楽を続けていきたいです。
僕がボーカルを担当したユニット・カットハウス山中は、トップバッターにふさわしいパフォーマンスを意識していました。歌だけではなく振付にも力を入れ、オーディションでも先生たちからダンスの部分を高く評価していただきました。
本来の自分は、カバーした「ニホンノミカタ ―ネバダカラキマシタ―」とは違い、アコースティックギター1本のフォークソングを歌っています。ただ、普段やっている音楽とは異なるジャンルを聴き、演奏することは、“自分のメモ帳”にボキャブラリーを蓄えていくことだと思っています。コード進行の種類やギターのストロークなど、実際に演奏して初めてその意図がなんとなく見えます。百聞は一見に如かず、専門分野外の曲をカバー演奏することはとても大事です。あと今回は衣装も思いきったものにしました。お客様に楽しんでいただけるよう、恥ずかしがらずに着こなそうと思いました。森川美穂先生からも「不器用だけど全力でやっている部分があなたのいいところだから」と言っていただき、見ていて「おもしろい」と感じていただける歌、ダンス、衣装にしました。
大学生活はあと1年。コンサート出演の経験はもちろん、さらに絵や文筆など音楽以外の芸術にも手を広げて、自分の武器を増やして音楽制作に生かしたいです。