令和8年度 大阪芸術大学所蔵品展 戦後フランスのリトグラフポスター展
18世紀末にドイツで発明された「リトグラフ(石版画)」は、作業効率が良く経済的な印刷技術として、当時の産業革命期の時代性と相まって、広く世界各国へ普及していきました。さらに19世紀に入ると、ゴヤ、ドラクロワ、ルドンなど当時のヨーロッパの画家たちが自らの作品制作にリトグラフを活用する動きが現れますが、社会情勢の変化に沿ってしばらく盛衰を繰り返していました。その後20世紀前半から、フランスを中心に芸術的表現としてのリトグラフへの再評価が高まり、第二次世界大戦後には当時の多くの画家が印刷工房と協働関係を持ち、リトグラフの版画作品を精力的に手掛けるケースが多数見られるようになりました。
本展では、本学が所蔵する20世紀後半にフランスの印刷工房で制作されたリトグラフの展覧会ポスターを中心に、版画作品としてのリトグラフや書籍など約60点を4期に分けて公開します。本展で出品する大半のポスターの制作を手掛け、ピカソ、シャガール、ミロ、マティスなど20世紀を代表する多くのヨーロッパの画家たちと深く関わりを持っていた、パリのムルロ工房とマーグ画廊の印刷工房の活動にも焦点を当てて紹介します。さらに会期後半の第3・4期には、本学美術学科版画コース非常勤講師丸尾紘美先生の監修にて、リトグラフ制作に関わる資料展示もあわせてご覧いただけます。
当時の画家たちの芸術観と結びついて新たな価値が見出されたリトグラフの魅力だけでなく、画家たちの芸術的評価に貢献した印刷工房の役割や双方の関係性にも触れていただく機会になれば幸いです。
【出品内容】
リトグラフのポスターおよび版画作品、書籍など約60点
【会期】
2026年6月4日(木)~11月24日(火)
第1期「ムルロ工房のリトグラフポスター 前編」2026年6月4日(木)~7月6日(月)
第2期「ムルロ工房のリトグラフポスター 後編」2026年7月9日(木)~8月1日(土)
第3期「マーグ画廊/印刷工房のリトグラフポスター」2026年9月14日(月)~10月26日(月)
第4期「フランス・ヨーロッパのリトグラフポスター」2026年10月29日(木)~11月24日(火)
【開館時間】
芸術情報センターの開館中はいつでもご覧いただけます
【休館日】
大学の休校日に準ずる
【会場】
芸術情報センター 地下1階 地下展示ケース・ロビー