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デザイン学科×都島警察署『Vまじすたーず』 デザイン学科×都島警察署『Vまじすたーず』

デザイン学科, 放送学科
2021/11/10

大阪芸術大学が大阪府都島警察署と共同で、VTuber(バーチャルYouTuber)を活用した防犯啓発動画を制作。「若い世代に防犯への関心を持ってほしい」という都島署の思いを受け、デザイン学科の産官学連携プロジェクトとして3年生10人が取り組みました。半年をかけて、警察犬や鬼子母神などがモチーフになった5人のVTuber ユニット「Vまじすたーず」の動画が完成。10月14日に完成披露会が行われました。


10号館プロジェクトラボで行われた完成披露会では、都島警察署関係者やマスコミも多数参加。学生によるコメント発表も

若者の防犯意識を高めるオリジナルVTuberを制作

デザイン学科の「デザインプロジェクト」は、地域や企業など産官とコラボレートしてものづくりに挑戦し、社会とデザインの関わりを体験する授業。その一環でデジタルアーツコース特任教授・天野真由美先生による本プロジェクトがスタートし、参加した3年生10人は、3チームに分かれて3つの動画制作に挑戦しました。


2021年3月に都島警察署からの依頼を受けて、4月からプロジェクトが始動。まずキャラクターデザインからスタートし、5人のVTuberがクイズ形式やアニメストーリー形式で「一人で遊ばない」「知らない人についていかない」など子どもの被害防止を啓発する「5つの約束」を紹介するという企画を考案しました。

都島警察署担当者の方へのプレゼンテーションを行い、3つの動画の構成が定まると、具体的なシナリオや絵コンテ制作へ。そしてアニメーション制作ソフト「Live 2D」を駆使した動画制作・編集へと、各自が役割分担して作業を進めていきます。

続いて放送学科の協力で、声優コースの学生たちがアフレコを実施。VTuberの個性を際立たせる声で各キャラクターに命が吹き込まれ、動画が完成しました。


チーム内で役割を分け、協力しあって作業を進めていく
都島警察署担当者を学内に招いてキャラクターや構成案をプレゼン
放送学科スタジオでのアフレコに立ち会い、収録を見守る

9月24日には、大阪芸術大学附属照ヶ丘幼稚園でプレ発表会が行われました。動画を視聴した年長組の園児たちは、キャラクターに「可愛い!」と目を輝かせたり、クイズに大声で答えるなど、大きく反応。そんな子どもたちの様子に、学生たちも手応えを感じたようです。

加えて9月からは、プロ野球「オリックス・バファローズ」とのコラボレーション企画も稼働。オリックスの人気選手と「Vまじすたーず」が共演する防犯ポスター、さらに都島区内の危険エリアを示すマップなどの制作にも取り組みました。


完成披露会では3つの動画やこれらのポスターが発表され、多くのメディアが取材に訪れました。今回のプロジェクトで、達成感とともに様々な学びを得た学生たち。その経験をもとに、現在は第2弾となる女性向け防犯動画を制作中です。

幼稚園でのプレ発表会では、園児たちが大きく手をあげ元気よく反応
オリックスの選手と「Vまじすたーず」が共演したポスターも制作
完成披露会を終えた天野先生と学生たち。次の制作に向けて意欲も倍増
大阪府都島警察署 生活安全課長
美島徹司さん

警察が既存のVTuberに広報活動を委嘱する例は過去にもありましたが、一からオリジナルのVTuberを作るのは全国でも初の試みです。今回、優れた動画制作技術を持つ大阪芸術大学に協力を依頼して、オリックス・バファローズとのコラボ企画も含め、期待以上にクオリティの高いものを仕上げていただきました。見る人にも防犯の大切さが伝わり、作り手の皆さんにとっても防犯に対する関心や意識を高めていただく機会になったと思います。
学生ならではの自由な発想で若い人にアピールできるものを創作してほしいと願う一方で、公的機関である警察から広く社会に発信するには、様々な配慮が必要です。その点でもこちらからの要望にしっかり応えていただきました。
これから「Vまじすたーず」を一人でも多くの人に見ていただいて、防犯活動の広がりにつなげたいですね。現在制作中の女性に向けた防犯動画をはじめ、今後はさらに交通安全など色々な形に展開できたらと願っています。

デザイン学科 デジタルアーツコース 特任教授
天野真由美先生

学生たちは、防犯についても自ら勉強し、これまでの被害の事例を集めるなどして研究する所から取り組みました。絵コンテや動画制作も初めて挑戦する学生が多かったのですが、Zoomでミーティングを重ねたり、休みの日にも集まって作業を行ったりと、限られた時間の中で完成まで本当によく頑張ったと思います。
最初は学生同士の会話もぎこちなかったのが、プロジェクトが進行するにつれて積極的に意見を出し合えるように。時にはぶつかりあう経験も経て、コミュニケーション力や団結力が高まっていきました。都島警察署のご指摘に応じてキャラクターの服装などの細かい部分まで修正し、苦心や工夫を積んだからこそ納得のいく仕上がりになり、得るものも多かったのではないでしょうか。
社会に出れば、チームで一つのものを作りあげる力や、クライアントの意図をしっかり理解して形にする力が大切。この産官学連携プロジェクトを通して、それらを実践的に磨く経験ができたと思います。この学びを生かして、卒業後も世の中を広く見通して課題を解決し、社会を動かすようなデザインに取り組んでほしいですね。

デザイン学科デジタルアーツコース 3年生
岡崎日向子さん

私は、防犯動画のイラストや、都島区域のマップ制作などを担当しました。動画の構成を話し合う中で、クイズ形式なら子どもたちに楽しんでもらえるのではとアイデアが浮かび、グループのメンバーと協力しあって作成。イラスト作業は、キャラクターをデザインした学生本人とも連絡を取り合い、絵柄がマッチしているかなど細かく確認しながら進めました。グループワークの難しさと楽しさを味わい、一歩成長することができたと思います。
苦労したのは、自分たちが表現したいものと警察の基準や感覚とのギャップがあったこと。ささいな言葉使いやキャラクターの動きでニュアンスが変わるため、その調整が難しかったです。みんなに伝わりやすく、社会で役立つものをめざすというデザインの役割を実感できました。
デジタルアーツコースの私は、動画編集などを幅広く学び、卒業後はゲーム業界への就職を希望しています。制作の現場ではチームでの連携プレーが不可欠だと思うので、今回の経験はとても良い勉強になりました。

デザイン学科グラフィックデザインコース 3年生
柴田恵真さん

防犯動画では、シナリオやタイトルロゴなどを作成しました。小学生の頃に学校で受けた防犯教室の記憶なども呼び起こしながら取り組み、防犯の重要性についてじっくり考える良い機会になりました。
動画を小さな子どもに理解してもらうには、文字の入れ方もポイント。ひらがなだけではかえって読みづらいので、漢字にルビを入れるなど、どうすればわかりやすくなるか悩みながら試行錯誤を重ねました。附属幼稚園のプレ試写会では子どもたちが予想以上に喜んでくれてうれしかったです。
オリックス球団とのコラボポスターではデザインを担当。とても楽しく制作できて、将来は広告分野に進みたいという気持ちが強くなりました。
私はグラフィックデザインコースでパッケージや広告宣伝媒体などのデザインを学んでいますが、課題の自由度が高く、自分の好きなものをテーマに制作できるのが魅力。夢をかなえるために、これからも日々精進していきます!

【Vまじすたーず】紹介ムービー

防犯クイズ『くいず!5つのやくそく』

防犯動画『守ろうね!約束だよ』

防犯動画『女性のための防犯ポイント(電車内編、帰宅時編)』

オリックス球団とのコラボレーション『5つの約束』