石塚大介個展「Persistence」
【出展者】
石塚大介(キャラクター造形学科卒業)
【会期】
2025年7月26日(土) -8月15日(金)
※終了⽇は変更になる場合があります
【時間】
10:30~21:00(最終日は18:00まで)
【場所】
銀座 蔦屋書店 アートウォール
https://store.tsite.jp/ginza/event/art/48523-1742370711.html
【入場】
無料
【主催】
銀座 蔦屋書店
【協力】
YUMEKOUBOU GALLERY
【内容】
石塚大介の作品展「Persistence」を7月26日(土)より開催。自身の内にあるさまざまなエネルギーを、幾重にも塗り重ねたレイヤーを通して表現。
石塚大介の個展「Persistence」を、7月26日(土)から8⽉15⽇(金)の期間に店内アートウォールにて開催します。
石塚大介は、大阪芸術大学在学中からSNS上で発表してきたギャグ漫画で人気を集め、現在Instagramのフォロワーは約15万人にものぼります。しかし、フォロワー数の増加とともに、SNSで自由に発信することの難しさを感じるようになり、より自由な表現を求めて2023年よりアート作品の制作を始めました。作品の下地には、ギャグ漫画の主人公として登場する「田中みのるくん」が描かれているといいます。その上に、いま彼の中にある情熱や苦悩、葛藤という複雑な心境を、さまざまなモチーフや色に置き換えて幾重にも塗り重ねています。そうすることで、漫画では表現しきれなかった自身が持つエネルギーを、アート作品として昇華しようとしています。本展では、現在進行形で独自の絵画表現を探求し続ける石塚のいまを表す新作を展示します。
[アーティストについて]
漫画家でありアーティストである石塚大介の作品は、SNS時代が内包するアンビバレントなエネルギーに満ちている。
孤独に漫画家を目指してきた石塚にとって、ネットやSNSは自由な表現の場であり、大衆性と共感性を併せ持った「あるあるネタ」のギャグ漫画をインスタグラムに投稿することで約16万人のフォロワーを抱えるコミュニティを作り上げた。漫画家としての石塚大介はSNSによって誕生したともいえるだろう。しかしながらその一方でフォロワーが増え、影響力が増すごとに「本当に言いたい事」が言えない不自由さに気づいたという。
わかりやすさや共感性という面において、ギャグ漫画とアートは対照的だ。アートはパーソナルな事象や、容易く理解しえない難解さも全てを許容する。石塚にとってアーティストとしての活動は、大衆性や共感性によって置き去りにされた自己を取り戻す作業だったといえるのかもしれない。片手サイズのSNSのフィールドには到底おさまり切らない個人的な懊悩や苦闘、思想、反骨心、野心、情熱といった強烈なメッセージを絵筆に乗せて作品が作られていく。瞬発力は石塚の強みであり、ダイナミックなライブペインティングはパフォーマンスに等しい身体性を感じることができる。
描く手法も漫画とは全く異なる。石塚の作品をあえて言葉にするのなら、キャンバスに刻む記憶の堆積だといえるだろう。
作品の下地には、石塚が10年以上にもわたって描き続けるギャグマンガの主人公「田中みのるくん」が必ず描かれているという。さらにその時々の感情や記憶、思い浮かぶ人々の姿や風景といったものを幾重にも塗り重ねることで独特の厚みと奥行きを持った素地が形成される。それは石塚自身が歩み、切り開いてきた道程そのものの色彩であり、単純な色の塗り重ねとは全く異なるものである。最終的に素地を削り取り、地層のような色彩をあらわにすることで作品は完成する。
積み重ねたものを最後に削って壊すという行為は恐れを伴うものだが、作り上げたものをあえて解体させることでしか見出せない新たな表現の転換点というものがある。既存の枠を超えていこうとする個人の途方もない熱量でしか開くことのできない新しい創造の場があることを、石塚は私たちに証明し続けている。
現代美術史家 沓名美和
アーティストプロフィール
石塚 大介(Daisuke Ishizuka)
1992年 奈良県出身
2016年 大阪芸術大学芸術学部キャラクター造形学科卒業
在学中より自身のギャグマンガを雑誌、SNSなどで発表し続けることで人気を博し、現在Instagramフォロワー約15万人。関西の有名FM局の番組にレギュラー出演するなど多方面で活躍している。Instagram(@ishizuka_daisuke)にて「がんばれ!田中みのるくん」連載中。その一方、より自由な表現を求めてアーティストとしてのグローバルに活動もしている。
【個展】
2023年9月 「ART FAIR ASIA FUKUOKA 2023」石塚大介個展「GIANT KILLING」@YUMEKOUBOU GALLERYブース
2023年12月「Study:大阪関西国際芸術祭vol.3」チーフ・フェアプログラム・ディレクターの沓名美和氏によるキュレーションブース
2024年3月 「ART FAIR TOKYO 2024」石塚大介個展「GIGANTEDRAP」@YUMEKOUBOU GALLERYブース
2024年8月 「ART021 HONG KONG(アート021香港)」「YUMEKOUBOU GALLERY」と「蔦屋書店」とのコラボレーションブース
2025年7月「Persistence」(銀座 蔦屋書店 アートウォール)
グループ展
2024年10月 「Fine Art Asia」(香港)
2024年10月 「OSAKA ART MARKET 2024」
2025年5月 「Taipei Dangdai」(台北)
2025年7月 「日本国際芸術祭」(大阪・関西万博会場内EXPOメッセ「WASSE」)