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芸術計画学科の学生が運営スタッフとして参加。飲酒運転撲滅を誓う10,000人のライブ『LIVE SDD 2020』 芸術計画学科の学生が運営スタッフとして参加。飲酒運転撲滅を誓う10,000人のライブ『LIVE SDD 2020』

LIVE SDD 2020
芸術計画学科 / イベント, プロジェクト, 産官学連携
2020/06/01

2月15日、大阪城ホールにて飲酒運転撲滅のメッセージを広めるSDD(STOP! DRUNK DRIVING)プロジェクトのライブ『LIVE SDD 2020』[主催:FM大阪]が開催され、SDDパートナーとして大阪芸術大学グループが協賛し、芸術計画学科の1~3年生が、スタッフとしてイベント運営に参加しました。


2008年より毎年開催され、多くの著名なアーティストがステージに立つ『LIVE SDD』。2020年は家入レオ、TRF、西川貴教、藤井フミヤ(五十音順、敬称略)など、日本を代表するアーティストが13組出演。約1万1000人の観客が大阪城ホールに来場しました。

「SDDプロジェクト」はライブの開催以外にも、交通遺児等育成基金および同基金内のSDD基金への寄付、飲酒運転撲滅をテーマに子どもたちから書道作品を募集する『SDD全国こども書道コンクール』の実施など、飲酒運転撲滅に向けさまざまな活動を行っています。


13回目の開催となる今年も、BSフジなど各社大手メディアとタイアップし、ステージ以外でも飲酒運転撲滅啓発メッセージを発信。また、コンテンツはアーティストのライブだけにとどまらず、『SDD全国こども書道コンクール』全国5地区それぞれの最優秀賞受賞者がステージに上がり、書道のパフォーマンスを披露しました。


芸術計画学科の学生たちが『LIVE SDD』にスタッフとして参加するのは、2019年開催時に続き今年で2回目。「撮影・収録」「書道コンクール」「運営」「ラジオ生放送」「プレス対応」「ライブ音源収録」の6つのポジションに分かれ、学生それぞれが希望ポジションのスタッフとして、ライブ開催前からイベント終了後の撤収作業まで、SDD運営本部の指示のもと、プロのイベンターと共にイベント運営を行いました。

「撮影・収録」チームはアーティストによる飲酒運転撲滅メッセージ映像などの収録アシスタントを担当。「書道コンクール」チームは、ライブ当日行われた書道パフォーマンスの準備・補助作業を行いました。「運営」チームはイベント全体のアシスタントとして業務を行い、「ラジオ生放送」チームはライブ当日にステージバックヤードから生放送したラジオ番組『LIVE SDD STUDIO 2020』に携わる業務を担当。「プレス対応」チームは出演アーティストの撮影データの選別、マネージャーへの確認やライターへのUSBデリバリーを担当し、「ライブ音源収録」チームはアーティストのライブ音源に関わる作業を担当しました。

2006年に起こった福岡での飲酒運転事故を契機にスタートした、FM大阪の飲酒運転撲滅プロジェクト「SDD」。現在では、内閣府、警察庁、法務省、国土交通省、大阪府、大阪市、堺市、大阪府警察、交通遺児等育成基金をはじめ、70以上の関連省庁や団体の後援、約90社の「飲酒運転撲滅」を願うパートナーが参画しています。飲酒運転撲滅のためにさまざまな活動を続け、現在では大阪だけにとどまらず、東京でもイベントを通じて、飲酒運転撲滅を呼びかけています。

そのメッセージ性に共感し、運営に関わる全員がイベントの成功に向け尽力し、毎年多くの観客に力強いメッセ―ジを届けています。プロのイベンターの働く姿を見ながら、同じく運営スタッフとしてイベントの成功に向け、精一杯の働きを見せた芸術計画学科の学生たち。大規模イベントにスタッフとして参加することで、座学だけでは身につかない貴重な経験を積めた運営スタッフ参加となりました。

運営チーム(芸術計画学科1年)
木下 龍太郎さん

こんなに間近でアーティストの方を見るのは初めてなので、すごく緊張してますが「アーティストが気持ちよくパフォーマンスできる環境づくり」を念頭に置いて、最後まで頑張りたいと思っています。僕たちは学生ですが、今日はあくまで『LIVE SDD』のスタッフの一員として現場に入っています。日々の授業で学んだことを生かして、「芸術計画学科の学生ならでは」の視点でイベントに貢献したいと思っています。
「当日だけでなく、準備期間にきちんと連結しておかないと、現場でトラブルなどが起こった際、適切に対処できない」と普段から先生に教えてもらっているので、チーム内の報告、連絡、相談はかなり密度を高めて行ってきました。そのおかげで、チーム全体が個人個人の役割をしっかり把握した上で、イベントを迎えられました。
2年生からはサポートだけではなく、大阪芸術大学が主となって行うイベントの運営なども増えてきますので、今回学んだことを生かして、「大学の顔」になったつもりで頑張りたいです。卒業後は、お客様一人ひとりの胸に、しっかり思い出を残すイベントを企画できる社会人になりたいです。

撮影・収録チーム(芸術計画学科2年)
川勝 友紀子さん

「撮影・収録」チームは、6つある運営チームの中でも、一番アーティストとの距離が近いポジションです。アーティストの皆さんが現れると現場の空気も一変するので、緊張のあまり固まってしまいました。
でも、SDD運営本部のスタッフさんたちが一生懸命頑張られている姿を見ると、「自分もしっかりしなきゃ」と身が引き締まりました。一つのイベントの成功には、いろいろな人の努力が必要なんだと、今日身をもって学べたと思います。
芸術計画学科の授業は座学だけでなく実習もあり、目上の方やクライアントと接するときのマナーや言葉遣いも学べ、そのおかげで今回の現場でも失礼がないように対応できたと思っています。やはり、いざ実践の場になると、普段授業で教えてもらっていることのありがたみがよく分かりますね。
このイベントには他の学校の学生もスタッフとして参加していますが、大阪芸術大学の芸術計画学科だからこそ、ここまで多岐にわたるポジションを任せてもらえるのだと思うと、学んだことをしっかり生かせるイベンターになろうと、やる気があふれてきます。

撮影・収録チーム(芸術計画学科1年)
山岸 優美さん

ライブ運営はスケジュール通りにいかないことがとても多く、常に臨機応変に対応しないと運営本部の皆さんに迷惑がかかってしまいます。
こういった対応力は、現場にスタッフとして参加し、場数を踏まないと伸びない能力だと思います。2年生からはイベントにスタッフ参加できる機会も増えるので、進級するのがとても楽しみです。
私たち芸術計画学科の学生は「協調性をもって、全員で力を合わせてイベントを成功させる」ことの重要さを普段から授業で教わっています。志が同じおかげか、2年生の川勝さんともすぐに打ち解けることができました。
今日本番を迎えてみて、アーティストが現場に入ることで生まれる緊張感や、当日の忙しさに少し驚いています。リハーサル時とはまったく違う、現場の生の空気には圧倒されますね。
私は将来イベントに携わる職業に就きたいと思っていますが、どの職種に就いても、とっさの判断力や物事を先回りして考える応用力は必要になると、今回のスタッフ参加で実感しました。その力を、今後の大学生活の中でもっと身に着けていきたいです。

書道コンクールチーム(芸術計画学科1年)
芳村 望さん

こんな規模の大きなイベントにスタッフとして参加するのは初めてなので、とても緊張しました。ステージに上がって準備する場面もあったのですが「自分は今、大阪城ホールの舞台に立っているんだ」と思うと、緊張で機敏に動くことができなかったのは反省点です。来年は緊張することなく今回のような悔いが残らないように頑張ろうと思います。
私たちはオープンキャンパスなどの大阪芸術大学主催イベントのスタッフをする機会も多く、知らない人と接する場面も多々あるので、『LIVE SDD』運営スタッフと円滑にコミュニケーションがとれているのは普段の実践授業の成果だと実感しています。
私は今年、チーム内のチーフを任せてもらっていますが、イベント準備期間、連絡項目や反省点をとりまとめる作業に自分の適性を見いだせたのも嬉しかったです。不慣れなことが多く戸惑う場面もありましたが、書道コンクールチームはメンバーが全員同学年なこともあり、楽しみながらイベントに取り組むことができました。
まだまだ自分の中に改善すべき課題はたくさんありますが、今回のようにイベントを通して自分の向き不向きを知り、将来的にはどんなポジションでもしっかり動けるイベンターになりたいです。

芸術計画学科
田之頭 一知教授

今回の『LIVE SDD』は、歴史ある大阪城ホールに1万人超の観客が詰めかける一大イベントです。家で動画や音楽を観賞しているのとは違う、特別な空間がここにはあります。そういった空間を多くの人と共有することで、イベントの魅力を肌で感じとってもらえたらと、学生たちを送り出しています。また、普通の音楽ライブとは違い、「飲酒運転撲滅のメッセージを啓蒙する」という目的が元になっているイベントです。イベントには「目的」が必要不可欠であり、今回のように、社会的に重要なメッセージを伝えていくイベントの意義を、学生たちにもしっかり学んでもらうために、スタッフ参加を実施しています。

芸術計画学科の学生は、アーティストや作品をより輝かせるための手段を、日々学習しています。
僕自身、自らが芸術を作り出すのではなく、「芸術を側面から捉えたい」と思い、今まで研究を続けてきた人間です。プロデュースの立場にいることで、今まで認知されていなかった芸術を発掘することも、評価されてこなかった芸術に光を当てることもできます。もちろん、今回のライブのように、元々著名なアーティストたちの魅力を、いかに観客に伝えるかを模索するのも、サポート側の大事な役割です。学生たちには現場や授業を通して、さまざまなプロデュースのかたちを学んでもらいたいと思っています。