大阪芸術大学のオペラ公演は今年で第39回。例年は大学内にある芸術劇場で上演されてきましたが、今回はおよそ1400席ものキャパシティを備えたNHK大阪ホールでの初公演ということで、学生たちの意気込みも十分。演奏学科、舞台芸術学科、アートサイエンス学科とのコラボレーションで、これまでにない新たな表現に挑みました。
「魔笛」は、モーツァルトが自由にイマジネーションを膨らませた作品です。今回の舞台ではそのオリジナルを尊重して、歌詞はすべてドイツ語で上演されました。ソプラノの技巧が冴え渡る「夜の女王のアリア」や、「パ、パ、パ…」という掛け合いが楽しいパパゲーノとパパゲーナの二重唱など、有名な曲の数々を見事に歌いこなす演奏学科声楽コースの学生たち。特別ゲストとして、大阪芸大の卒業生で、現在、俳優として活躍する木下ほうかさんも出演して、オペラの中にもなごやかな笑いのスパイスを加えました。
舞台の前に特別に設けられたオーケストラピットには大阪芸術大学管弦楽団。タクトを振る牧村邦彦先生、舞台上で熱演するキャストたちとの息もぴったりと合っていました。