文芸学科 研究分野

創作(小説・詩・脚本) 美しく、伝わる日本語の修得から、内在するテーマの発見と表現へ。

小説や詩などを創作するためには、まず伝えたいことを的確に表現できる文章力が必要です。ここでは日本語の文法など書くための基礎から、創作に欠かせない文芸作品への理解などを通して、文章で表現するための確かな力を育成します。そして自らの創作テーマと切り口、表現手段の発見を促し、キャラクターを想定して実際にストーリーを紡ぎ上げてもらいます。教員の指導と批評、学生同士での合評を通じて、感性を作品に結実させる方法をじっくりと身に付けていきます。

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ノンフィクション・文芸批評 多様な分野への興味と理解、それを論じ伝える技術。

独自の視点が求められる分野だけに、様々な情報を素早く的確にキャッチするアンテナが必要。このカリキュラムでは、ライティングの技術だけでなく、文芸・演劇の歴史から時事問題に至るまで、多様な分野への理解と関心を深めます。そして変化し続ける時代や文芸作品について、言葉で伝え論じることができる視座と、客観的な思考方法、表現技術を身に付けていきます。

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出版・編集 伝えたいことを、伝えるためのノウハウ「編集力」を学ぶ。

マーケティングから企画立案、構成、編集、印刷システムに至るまで、マスコミ業界の現場で役立つ知識や技術をラインナップし学んでいきます。伝えたいテーマやメッセージを、言葉や、写真・デザインといったビジュアルで広く一般にアピールするためのノウハウを身に付けます。また「ブックデザイン」実習などを通じて、テーマやメッセージを吟味し、言葉や写真を選び、デザインを決めていく行為は、様々なビジネスシーンで応用の効く「編集力」を鍛え、その知識やスキルは、企画や広報の世界でも活かしていけるものです。

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翻訳・講読 名作の背景を理解し、表現力に変えていく。

人の心に響く魅力的な翻訳をおこなうためには、文芸作品の内容だけでなく、歴史や地域性といった、その作品の背景をも理解することが大切です。この分野では、翻訳のテクニック以外に、歴史や地域性に目を配り、映画や文学に関する幅広い知識を修得することができます。

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教員ピックアップ

長谷川 郁夫(はせがわ いくお)文芸学科長
1947年神奈川県生まれ。編集者・評論家。早稲田大学在学中に小澤書店を創立。これまでに700点以上の書籍の編集・制作に携わる。2010年には日本編集者学会を発足し、同会長へ。著書には、芸術選奨文部科学大臣賞、やまなし文学賞受賞『美酒と革嚢 第一書房・長谷川巳之吉』や大佛次郎賞受賞の『吉田健一』のほか、『堀口大學 詩は一生の長い道』など。

実践をとおして自分と向き合い
自分のなかの文芸の芽を育てる

文芸とは、自分のなかにある何かを表現すること。学生のなかに芽生えた文芸の芽を伸ばし、表現の幅を広げることが、文芸学科の目標なのです。作家の長所を伸ばし、その価値を高めるためには、編集者特有の情報処理能力が大きな役割を担っています。文芸学科ではそうした学びをたくさん用意しています。
佐伯 一麦(さえき かずみ)客員教授
1959年仙台市生まれ。小説家。高校卒業後、週刊誌記者、電気工などを経験したのち、1984年『木を接ぐ』で海燕新人文学賞を受賞。1991年『ア・ルース・ボーイ』で三島由紀夫賞、2004年『鉄塔家族』で大佛次郎賞、2007年『ノルゲ Norge』で野間文芸賞、2014年『還れぬ家』で毎日芸術賞を、『渡良瀬』で第25回伊藤整文学賞を受賞。近著に『空にみずうみ』。

大切なのは運、鈍、根
諦めない心を育てる

文学に休み時間はなく、生活そのもの。森羅万象への好奇心が、自分の表現に活かせます。私自身、麦畑を多く描いたゴッホにそれを学びました。世の中にありふれたものでも、仔細に観察して描くことによって芸術表現となり得るのです。ただ文学は成果がすぐ現れる世界ではなく、運、鈍、根、が大切です。文章表現とともに諦めない力も養っていきましょう。
榊 一郎(さかき いちろう)客員教授
1969年大阪府生まれ。1998年、第9回ファンタジア長編小説大賞に『ドラゴンズ・ウィル』が準入選しデビュー。アニメのシリーズ構成やゲームのシナリオも担当するなど多岐にわたって活躍。近著は『誰が為にケモノは生きたいといった』など。

原稿の向こうの「読者」を意識し
文芸を仕事として生きていく

文芸は良くも悪くも感性や才能が重要視されます。授業では、そんな天与の、定義しづらい部分を、明確な技術論に落とし込み、伝えていきます。とはいえ、「努力が報われるとは限らない」世界ですから、それなりの覚悟と、少しでも何かを奪い取る貪欲さを持って、「プロ」をめざしていただきたい。
玄月(げんげつ)客員教授
1965年大阪府生まれ。小説家。高校卒業後、さまざまな職業を経験した後、自ら同人誌『白鴉』を発行し、執筆活動を開始する。99年に『舞台役者の孤独』で第8回小谷剛文学賞受賞。2000年、『蔭の棲みか』で、第122回芥川賞を受賞。近著に『狂饗記』など。

書き続ける、読み続ける。
継続こそが道を拓く

文芸学科で基礎的な文章力を身につけ、自分の得意なものは何かを気づいてほしいと思っています。そのためには土台となる文章力は重要。ただ、最初から自分の書きたいものと書けるものは合致しません。そんなときは、好きな小説を模倣してみるのもいいでしょう。諦めずに書き続けることが大切なのです。
西岡 陽子 (にしおか ようこ) 教授
1980年、関西学院大学大学院文学研究科博士課程修了。日本民俗学会会員、芸能史学会会員を務めるほか、1999年には建築史学会賞を受賞。研究・授業の傍ら、日本全国の祭りに飛び回る。

“体験を通じてリアリティーある文章のつくり方を学ぶ。

自分で体験して物事を肌で感じること。小説を書くうえでは、この実体験こそがリアリティーのある文章を生むのです。
授業では、私の専門分野でもある日本の祭りへ、学生たちと出掛けることもあります。普段、何気なく触れている行事のなかにも古くから伝わる作法があり、それらに触れることで新たなる「気づき」を得られる。そのためには、アンテナをしっかりと張り、何事にも好奇心を持って触れ合う必要があるのです。そうした姿勢を体験的に学べるカリキュラムで、文章を書くことの奥深さを学んでいきます。
立本 倫子
立本 倫子 (たちもと みちこ) 大阪芸術大学短期大学部 特任准教授
不思議に感じたこと、季節のにおい、モノの手触り…。私の想像の原点は、幼い頃の記憶や経験です。わくわくするような楽しさや切ない悲しみなど、読者がさまざまな気持ちを感じる文章や物語は、一人ひとりの経験が素材となって生み出されると考えています。授業を通して、経験から想像力を膨らませ、現実と空想が入り混じった世界をつくれる表現の楽しさを感じてほしいと願っています。あらゆる経験を吸収できる大学生のうちに、好きなことを深く探ることで、10年後の将来が変わるはずです。好奇心を張り巡らし、想像力の素材になる経験を積み重ねてください。
1976年金沢生まれ。絵本作家。大阪芸術大学デザイン学科視覚情報デザインコース(※当時名称)卒業。絵本をはじめ、イラストレーション、映像やクラフトなどさまざまな分野で活動。著作に『アニーの小さな汽車』(学習研究社)『はだかの王様』(ブロンズ新社)など。
八薙 玉造(やなぎ たまぞう)講師
1979年大阪府生まれ。ライトノベル作家。大阪芸術大学文芸学科卒業。『鉄球姫エミリー』で第6回スーパーダッシュ小説新人賞大賞を受賞。小説以外にアニメ『ハンドシェイカー』のシナリオなども担当。近著に『拡張幻想サクリファイス』など。

今の自分を知ることで
作家としての成長を促す

小説の上達方法のひとつは「作品を他者に評価してもらうこと」だと考えます。それにより、自分のよい点、悪い点が理解でき、現時点での課題が浮き彫りとなるからです。また逆に他者の作品を評価することは様々な作品を見る目を養います。私の授業の多くには生徒作品の合評を取り入れ、この両面の成長を目指しています。

授業風景

  • 文芸と創作Ⅱ(創作)
    文芸と創作Ⅱ(創作)
  • 文芸と創作Ⅲ(創作)
    文芸と創作Ⅲ(創作)
  • 文芸の基礎
    文芸の基礎
  • 文芸と創作Ⅱ(ノンフィクション・文芸批評)
    文芸と創作Ⅱ
    (ノンフィクション・文芸批評)
  • エディトリアル演習Ⅱ
    エディトリアル演習Ⅱ
  • 文芸と創作Ⅱ(出版・編集)
    文芸と創作Ⅱ(出版・編集)
  • 文芸と創作Ⅲ(出版・編集)
    文芸と創作Ⅲ(出版・編集)
  • 文芸と創作Ⅱ(翻訳・講読)
    文芸と創作Ⅱ(翻訳・講読)
  • 文芸の翻訳演習
    文芸の翻訳演習

カリキュラム

1年次 2年次 3年次 4年次
必須科目 講義 文芸の基礎
文章創作の世界
ジャーナリズムの基礎
演習 文章の表現 講読と理解 文芸と創作Ⅰ
文芸と創作Ⅱ
文芸と創作Ⅲ
卒業制作 論文・制作
選択
必須科目
講義 日本文学の世界Ⅰ
日本文学の世界Ⅱ
アジア文学の世界
ヨーロッパ文学の世界
英米文学の世界
日本語の歴史
キャラクター原論
読者と心理
日本文学の世界Ⅲ
文章の様式
日本語の文法
詩歌の基礎
芸術学の基礎
小説の方法
翻訳文学の世界
演劇の歴史
広告の企画と表現
取材の方法
印刷の基礎
出版・編集の方法
映像翻訳の理解
マーケティング
映画の歴史
創作の表現
芸術の鑑賞と理解
演劇の鑑賞と理解
戯曲を読む
児童文学の理解
文芸の批評
著作に関する法規と倫理
若者文化の世界
大衆芸能の歴史
映像の世界と批評
時事問題を解く
演習 エディトリアル演習Ⅰ
Web制作
ライティング演習
イラストレーション
写真表現
映像の翻訳演習
シナリオ制作
書道
エディトリアル演習Ⅱ
ブックデザイン
文芸の翻訳演習
DTP演習
※このカリキュラムは2013年度入学者用履修案内をもとに作成しています。実際の入学時には変更になる場合がありますのでご注意ください。
  • 創作(小説・詩・脚本)
  • ノンフィクション・文芸批評
  • 出版・編集
  • 翻訳・講読
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