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学生団体「Linc」が映像制作で参加!「ガチダンス2025 in大阪・関西万博」 学生団体「Linc」が映像制作で参加!「ガチダンス2025 in大阪・関西万博」

アートサイエンス学科
2025/10/14

2025年8月28日、大阪・関西万博会場内のEXPOホール「シャインハット」にて、関西各地のダンスチームが参加するダンスイベント「ガチダンス2025 in大阪・関西万博」が開催されました。今回、アートサイエンス学科の学生を中心とした学生団体「Linc」が、出場チームである帝塚山学院中学・高校ダンス部の演目に合わせたプロジェクションマッピングを制作。アーティスティックな映像で躍動的なダンスを、より華麗に演出しました。

「Linc」の映像事業部「ORCA」が挑むダンスとのコラボレーション

アートサイエンス学科の学生を中心とする学生団体「Linc」は、映像・デザイン・企画制作を手がけるクリエイティブチームで、今回の「ガチダンス2025 in大阪・関西万博」では、映像事業部「ORCA」が帝塚山学院中学・高校ダンス部のプロジェクションマッピングを制作しました。

組織内には「ORCA」以外に広告事業部の「PAVONE」、クラブイベント事業部の「NEWT」、地域活性・創生事業部の「ADLER」という3つの事業部があり、それぞれ独自の業務を展開。学内では体育館前に設置のモニュメントの制作や13号館下ピロティーを会場にしたクラブイベントの開催、新入生歓迎祭でのインスタレーションの実施など、結成から現在まで、さまざまな取り組みでアートの可能性を追求していきました。

今回、「ガチダンス2025 in大阪・関西万博」への「ORCA」の参加は、イベント制作を手掛ける関西テレビからアートサイエンス学科・木塚あゆみ先生を通じて依頼があり、実現しました。これまでにも外部からの依頼を受け、経験を積んできたメンバーたちでしたが、「大阪・関西万博」のような世界規模のイベントへの参加は初の試み。7〜8月の約1ヶ月という制作期間、夏休み返上で作業に取り組み、準備が進められました。

「Linc」で映像制作を手掛ける「ORCA」のメンバーが集結。作品の方向性を定めるため、何度も事前ミーティングが重ねられました。
帝塚山学院中学・高校ダンス部からの要望をヒアリングし、映像制作を開始。何度も絵コンテや練習動画と照らし合わせながら作品の世界観を作り上げていきます。

「ガチダンス2025 in大阪・関西万博」の会場であるEXPOホール「シャインハット」は、黄金のリングが外周を囲む意匠が特徴的で、今回の万博を象徴する建物の一つなっています。約1900人収容というキャパシティを誇り、万博開幕当初から音楽、芝居、講演会、式典など、連日さまざまな催しが行われています。

当日は午前中からリハーサルが始まり、出場チームは次々と本番に向けての最終調整を実施。「ORCA」チームは3年生の金泥匠さんが全体を統括し、この日も早朝から会場に入って映像のチェックを行っていました。リハーサルでダンスとプロジェクションマッピングが融合したパフォーマンスを初めて目にし、感激の表情を浮かべていましたが、その後も開演ギリギリまで映像の最終調整に励んでいました。

なお、今回は第1部、第2部の開演前に投影されたプロジェクションマッピングも「ORCA」が製作を担当しました。

今回、3年生の金泥匠さんがプロジェクトリーダーとなり、ダンス部やイベント運営者との打ち合わせ、映像の納品など、制作の統括を行いました。
会場となったEXPOホール「シャインハット」ではリハーサルからクオリティの高いパフォーマンスが繰り広げられ、本番への熱気が高まります。

帝塚山学院中学・高校のダンス部を華麗に演出するプロジェクションマッピング

15時30分、いよいよ「ガチダンス2025 in大阪・関西万博」が開幕し、満員御礼の館内の熱気は一気に最高潮に。本イベントでは関西各地、そして万博パビリオンから計17のチームが参加。大阪・関西万博の理念である「多様性・共生・共創」と調和することを目的に、ダンサーたちが生命と向き合う本気のダンスパフォーマンスを繰り広げます。

NMB48がナビゲーターを務め、次々と高レベルなパフォーマンスが披露される中、いよいよ「メインテーマ部門」で帝塚山学院中学・高校ダンス部が本番を迎えました。

中学ダンス部のパフォーマンス「Frozen」では、映画『アナと雪の女王』に着想を得た世界を展開。荘厳な音楽と共にアグレッシブかつ優雅なダンスが披露されました。会場全体に投影されたプロジェクションマッピングでは、激しく降り積もる雪や、白く覆われた山脈の映像がダンスと調和し、物語への没入感を高めました。


高校ダンス部の「Dear Mom」では親子間の愛情を主題とし、生命の育みや、生きることの素晴らしさを躍動的なダンスで表現。プロジェクションマッピングも、ベット・ミドラーの名曲『The Rose』と併せてそのイメージを拡張させ、ステージを情熱的に演出しました。

中学ダンス部のパフォーマンス「Frozen」では、映画『アナと雪の女王』に着想を得た世界を展開。荘厳な音楽と共にアグレッシブかつ優雅なダンスが披露されました。会場全体に投影されたプロジェクションマッピングでは、激しく降り積もる雪や、白く覆われた山脈の映像がダンスと調和し、物語への没入感を高めました。

高校ダンス部の「Dear Mom」では親子間の愛情を主題とし、生命の育みや、生きることの素晴らしさを躍動的なダンスで表現。プロジェクションマッピングも、ベット・ミドラーの名曲『The Rose』と併せてそのイメージを拡張させ、ステージを情熱的に演出しました。

中盤からはステージ下にもダンサーが配置され、ダンスの熱気が会場全体を包みこんでいきます。クライマックスでは咲き誇るバラの映像とともに生命の広がりを表現。ラストに表示された「私たちは愛で出来ている」というメッセージが存分に伝わるパフォーマンスとなりました。


「Linc」、そして「ORCA」にとって大きな挑戦となった「ガチダンス2025 in大阪・関西万博」。学生たちが主体となって取り組んだ今回のプロジェクトは、非常に実りのあるものとなり、今後の大阪芸術大学にとっても新たな可能性を導き出すものとなりました。今後、さまざまなプロジェクトでの経験を活かして起業を目指すメンバーもいるなど、「Linc」の発展に大きな期待がかかります。

現在、外部とのプロジェクトを次々と進めている「Linc」「ORCA」のメンバーたち。今後、団体のさらなる飛躍が期待されます。
アートサイエンス学科 3年生
金泥 匠 さん

今回の「ガチダンス2025 in大阪・関西万博」では、ディレクターを務めながら、関係各所との打ち合わせや映像作品をまとめるコンポジット作業、クオリティーの担保まで担当し、最終的にプロデューサーのような立場で全体を統括しました。
帝塚山学院中学校・高校ダンス部のみなさまをプロジェクションマッピングでどのように演出するか。僕たちとしては求められる要素をすべて入れたいという想いがあったのですが、今回はダンスが主体のイベント。そのため、映像はダンスと融合しつつ、あくまで盛り上げ役に徹することを意識しました。しかし、ただの背景になると趣旨から外れるので僕らがどの程度まで主張するか、そのバランス調整が難しかったです。会場内でダンスとプロジェクションマッピングが一体となったパフォーマンスを見た時は、感動と同時に感謝の気持ちが込み上げてきました。関係者のみなさんはもちろん、僕の無茶振りに対しても最後まで尽力してくれた制作メンバーには本当に頭が上がらないです。
僕は高校卒業後の進路を決める際、映像制作の道に繋がりそうな学校や学科をたくさん見てきました。アートサイエンス学科は、僕が目指していた映像の拡張、インタラクティブに取り組んでいるということもあり、その技術を学びたいと思って入学を決意しました。入学後はアートサイエンスという分野の幅広さやチーム作業の大切さを学び、その経験が「Linc」に映像事業部「ORCA」を設立したきっかけとなっています。在学中は、学生だからこそできる挑戦にさらに取り組み、卒業後は映像関連の会社への就職、もしくは現在、活動をともにしている仲間と起業ができればと考えています。

アートサイエンス学科 3年
山内 康生 さん

今回、僕は帝塚山学院高校ダンス部のパフォーマンスで使用されるプロジェクションマッピングのCG製作とチームの統括を担当しました。映像の内容ついてはダンス部のみなさんから事前に方向性を提示していただき、練習動画や使用される楽曲を何度も視聴しながら、最も適した表現方法を考えました。チームでの製作が始まってからは、スケジュールを鑑みながら、どこまでクオリティを追求するかなど、メンバー間の意識のすり合わせで苦労することもありましたが、最終的にみんなが一丸となって協力しあえたことで完成にたどり着くことができました。
僕がアートサイエンス学科への進学を目指したのは、高校3年生の時に進路相談で「ゲーム制作の道に進みたい」と相談したことがきっかけでした。どういう学校に進むべきか迷っていたところ、先生から「大阪芸術大学にはアートサイエンス学科があるよ」と教えていただき、最先端の技術を学べる点に大きな魅力を感じました。オープンキャンパスで学科の取り組みに触れると、自分にすごくマッチしていると感じたので、「ここでもっと勉強したい!」と思い入学を決意しました。入学後は、アートなど僕がこれまで知らなかった世界に詳しい人とたくさん出会うことができ、たくさんの刺激をもらっています。
卒業後の進路については就職も考えていたのですが、「Linc」で出会った仲間たちと起業し、自分たちの表現を広く発信できるようになればと思っています。そこに繋がる道として、在学中に「Linc」の可能性をもっと伸ばし、自分たちが卒業した後も続く団体にしていきたいと思っています。

アートサイエンス学科 2年
山下 真由 さん

私は今回、帝塚山学院高校ダンス部のパフォーマンス「Dear Mom」で絵コンテとプロットの製作を担当しました。プロジェクトが始まるにあたり、ダンス部のみなさんから一遍のポエムとダンスの練習動画が送られ、「今回は、命の温かみや親と子の関係性について表現したダンスになっているので、それに合う映像を作ってほしい」とご要望をいただきました。その意向をふまえ、映像は抽象的な表現で、心が温かくなるようなイメージで構成を考えました。私はアイデアを出すのは得意ですが、頭の中にあるイメージをアウトプットすることが苦手で、CGの製作者に自分の意図を伝える場面では苦労しました。終盤、クライマックスに向かってユニゾンになるダンスに合わせてバラが花を咲かせる映像にはとことんこだわり、納得のいく表現ができました。
私は大学に入るまでミュージカル俳優をやっていたのですが、今の日本の劇場に面白みが感じられず、新しい提案がしたいと思ってアートサイエンス学科に入学しました。最近ではプロジェクションマッピングに携わることが多いのですが、今回のような演者を立てるための表現にとてもやりがいを感じ、今後の活動に活かせたらと思っています。
卒業後は、「エンターテインメントの分野で1位になる」という目標を持っているのですが、その前段階として、学生の間に大阪で1位になりたいと思っています。そのためには在学中にパブリックアートなど、さらに大きなプロジェクトにもっと携わりたい。そこで得た技術でアーティストと協力し、たくさんの人を笑顔にできる作品や時間を提供できればと思っています。

大阪芸術大学アートサイエンス学科・学生団体Linc

<ディレクター> 

金泥 匠(アートサイエンス学科3年生)


<プロット>

馬場 稜士(アートサイエンス学科3年生)

山下 真由(アートサイエンス学科2年生)

柿本 偉琉(デザイン学科2年生)

加藤 翔悟(映像学科1年生)


<3Dアーティスト>

山内 康生(アートサイエンス学科3年生)

菅生 恒総(アートサイエンス学科3年生)

石塚 風香(アートサイエンス学科2年生)

五輪 空雅(アートサイエンス学科2年生)

沖田 蓮田朗(アートサイエンス学科2年生)

能瀬 裕貴(アートサイエンス学科2年生)

柿本 偉琉(デザイン学科2年生)

野中 はな(アートサイエンス学科1年生)

加藤 翔悟(映像学科1年生)


<エディター>

金泥 匠(アートサイエンス学科3年生)

松本 昂弥(アートサイエンス学科3年生)

山下 真由(アートサイエンス学科2年生)