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これまでにないWebメディアを創刊! これまでにないWebメディアを創刊!

アートサイエンス学科 / その他
2017/11/10

アートサイエンスという未来の学びの分野を伝える、まったく新しいメディア開発をめざして、トップクリエイターたちが集結。本学科の成長ともに進化する発展的なWebメディアの創刊に向けて、新たなプロジェクトが動き出しています。

Interview play アートサイエンスとは何か?
メディアを使って発信する

最先端のテクノロジーを駆使し、革新的メディアの創造に挑戦する

塚田 有那/有國 恵介・木村 浩康(ともにライゾマティクス)


アートサイエンス学科が展開する特長的な取り組みのひとつが、学科を体現するWebメディアの創刊。「機械学習」(ディープラーニング)などのテクノロジーを取り入れ、アートサイエンスの現在地を発信するメディアをめざしています。この取り組みを牽引する「ライゾマティクス」プロデューサーの有國さん、同じくアートディレクターの木村さん、そして、編集長の塚田さんにメディアの特長について伺います。

(中)つかだ・ありな●編集者、ライター、キュレーター。「領域を横断する」をテーマに、編集・執筆、イベントのプロデュースなどに幅広く携わる。2010年、サイエンスと異分野をつなぐプロジェクト「SYNAPSE」始動。情報誌発行やイベント企画など継続的に展開中。
(左)ありくに・けいすけ●「ライゾマティクス」プロデューサー、クリエイティブディレクター。
(右)きむら・ひろやす●「ライゾマティクス」アートディレクター、インターフェイス・デザイナー。


—まず、アートサイエンス学科のWebサイトを制作するにあたり、メディアという形態にしようと思った理由を教えてください。


有國:そもそも学科という領域こそが、これから発展していくまったく新しい分野。アートサイエンス学科のWebサイトをつくるには、これまで世のなかになかったものををわかりやすく伝えていくための自由な発想が求められます。「誕生したばかりの学科にふさわしい斬新なもの」「一過性のものではなく、アートサイエンス学科とともに成長するもの」「情報発信を続けることにより、社会に影響を与えられるもの」の3点を踏まえた結論が、Webメディアの創刊です。それを通じて「アートサイエンスとは何か?」を継続的に発信していこうと考えました。


—斬新と言えば、このメディアでは「機械学習」を採用すると伺いました。


木村:はい。ただ、「機械学習」をつかうこと自体が目的ではなく、まったく新しい視点で大学を見るための手法としてつかっています。これまで大学という組織は、学部や学科で区切られた、いわば縦割りの組織。しかし、これからクリエイティブシーンを牽引するであろうアートサイエンスという分野は、それら縦割りの枠を超えて、今までつながらなかったものをいかにつなげていくかが重要になります。つまり、アートサイエンスの分野を表現するには、新しい大学の枠組みをつくる必要がある。このメディアでは「機械学習」という新たな視点をつかい、大阪芸大の学生たちが残してきた膨大な量の作品から「大阪芸大らしさ」を抽出し、解析した結果を新たな大学の枠組みをつくるうえでの象徴として使用したいと思っています。


塚田:全学科のビッグデータを包括して利用するというのもポイントです。幅広い分野を横断する、アートサイエンスという分野を体現するメディアだからこそ、学部や学科といった枠組みを飛び越えた、新たな視点で見とおす試みが重要です。


有國:アートやデザインなどの表現の視点と、サイエンスの視点を融合できる次世代クリエイターを育てるアートサイエンス学科を体現する意味でも、「機械学習」を使った取り組みは有効。ここに塚田さんというプロの目線による編集が加わることで、より一層、効果的なメディア展開が実現できると考えています。

世界的な視点でものを考え、<br>壁を乗り越える力を与える

—体的な編集方針や内容はありますか?


塚田:ポイントはふたつあります。ひとつめは世界的視点を持ったメディアであること。世界各国で新しいアートやテクノロジーが誕生しているにも関わらず、既存のメディアはドメスティックに偏っている気がします。このメディアでは、海外の情報を積極的に取り上げていこうと考えています。ふたつめは、アートとサイエンスを横断するメディアであること。これからは、たとえば文系の理系嫌い、工学系のクリエイティブ不足を補い合うような異分野間のコミュニケーションが欠かせません。意外な組み合わせの対談など企画をしていきたいですね。


—ありがとうございました。

2015年6月に「ギンザ・グラフィック・ギャラリー」で開催された企画展『ライゾマティクス グラフィックデザインの死角』では、感覚的かつ、抽象的に行われることが多いデザインワークを明確に言語化。ブラックボックス化されていた、グラフィックデザインにおける創造性を浮き彫りにするという試みを実施した。日本を代表するデザイナー・田中一光氏が手がけたポスターをデータ解析し、配色・構成・感性という3つの要素を検証、かけ合わさせたグラフィックスにより、従来のフローとは異なる、新たなデザインのプロセスや、その死角に迫った。5月26日(木)からは「京都dddギャラリー」で同企画展を開催予定。