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空調のかかった場所で開け放った扉は、エネルギーの無駄遣いでしかありません。
「みんなが思わず扉を閉めたくなる」そんな気持ちを喚起するために、コミュニケーションやデザインで、どんなことができるのか。
それがこの作品を生み出すきっかけでした。放送学科・広告コースの学生が企画立案し、デザイン学科の学生がアート作品として着地させます。
企画のスタートは昨年の夏、デザイン学科でのコンペの実施から。
以後半年にわたって、試行錯誤を繰り返しながら、ようやくたどり着きました。
総合体育館のアリーナへ続く入り口は、様々なイベントで学外の人が訪れる、いわば大阪芸大の顔とも言える場所です。
2枚の扉にわたってデザインされた作品は、扉を閉めた時に作品として完成します。ぜひ扉を閉めて、素敵な作品をご覧ください。
作品のタイトルは「門出」です。
期待を胸に新たな一歩を踏み出す姿と、未来への不安故に前を向けない姿を、生身の人間と機械で表現しました。
両面合わせて見た学生には、今後も発展していくであろうAI技術とどう付き合っていくのか、切り離して独自の道を生きるのか、受け入れ使いこなして生き残っていくのか、前向きに考えて欲しいなと思い描きました。
私自身、期待と不安とプレッシャーで体調を崩すこともありましたが今年の五月までの半年間、試行錯誤を重ねようやく形にできました。支えて下さった先生方、家族、友達には感謝しかありません。
扉を閉めれば作品が完成します。ぜひ扉を閉めて、作品を楽しんでください。
(企画:デザイン学科 高橋善丸・東隂地正喜 放送学科 榊原廣・絹谷公信)