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クリスマス・ポップスコンサート2020 クリスマス・ポップスコンサート2020

演奏学科
2021/02/09

2020年12月19日、大阪市中央公会堂 大集会室で「クリスマス・ポップスコンサート2020」が行われました。


会場となった大阪市中央公会堂は1918年に開館し、2002年には国の重要文化財に指定された集会施設です。その長い歴史に加えて現在も、さまざまなコンサートや講演、式典などが行われ、大阪市のシンボルとして市民に親しまれています。

発表の「場」でつながる 日々の学び

大阪芸術大学では、学生たちの日々の学びを発表・実践する「場」を大切にしています。「場」を経験することによってはじめて、授業で教わったことや先生のアドバイスなどが、理解から実感へとつながることが多いからです。また発表する場として、大阪市中央公会堂のほか、フェスティバルホールやサンケイホールブリーゼなど、第一線で活躍するプロたちが使用する知名度の高い、大きなホールを進んで取り入れているのも特徴の一つです。


このクリスマス・ポップスコンサートには、演奏学科 ポピュラー音楽コースと短期大学部メディア・芸術学科 ポピュラー音楽コースの学生たちが参加。合計11のバンド、ユニットがオーディションに合格し、コンサートの出演を決めました。

本番開始のアナウンスのあと大集会室の照明が落とされました。ほの暗い会場にヨーロッパの宮殿を思わせる美しいデザインの内装が浮かぶなか、アコースティックギターのストローク音がやさしく鳴り響き、コンサートがスタートしました。


前半ステージのトップバッターで登場したのは3、4年生5人によるバンド「瞬間ナルコレプシー」。スローテンポのJ-POPバラードにのせた透明感あふれる歌声で、語りかけるように会場をつつみました。


このあとにはポップスをはじめ、ロック、ジャズ、フュージョンなど、さまざまなジャンルのバンド、ユニットが出演しました。


前半最後には、このコンサートにオリジナル楽曲で参加した「畑ひろしJr.トリオ」がステージに立ちました。3、4年生による、ギター、ベース、ドラムのトリオ編成でアップテンポのジャズナンバーを披露。指板上を縦横無尽に駆けめぐるギターソロや、まるで音と音で会話をしているようなベースやドラムとのかけ合いは会場の熱気を高めました。そして演奏が終わり、興奮冷めやらぬまま前半が終了しました。


後半ステージも、さまざまなジャンルの5バンドが好演。なかでもJ-POPのクリスマスソングを聞かせてくれたのが2、3、4年生7人による女性ボーカルバンド「アスパラベーコン」です。演奏だけではなく、にこやかな表情と振り付けを取り入れたステージングで、メンバー全員が純粋に音楽を楽しんでいることが観る側にも伝わってきました。また、クリスマスを意識した衣装・小物もステージに彩りを添えました。


今年もバラエティ豊かなジャンルのバンド・ユニットが一堂に会した、クリスマス・ポップスコンサートとなりました。

演奏学科 ポピュラー音楽コース 教授
森川 美穂先生

日本にはさまざまな季節がありますが、クリスマスは冬のなかでも「楽しさ」が頭にうかぶ、独特の季節感があります。コンサートにクリスマスという名称がつくことで、見る側も演じる側もこの時期ならではの雰囲気を楽しむことができます。このことに、このコンサートの意味があると思います。
また、大阪市中央公会堂のような大きなホールで自分を表現する「場」というのはなかなかありませんし、この経験がなににも勝ると思います。もちろん自身の練習やバンドでの練習もものすごく大切ですが、私が思うに、10年間家で練習するより、1度の本番を経験した方がはるかに得るものが大きいのではないでしょうか。
私は授業でヴォーカル専攻の学生のレッスンと2年生の必須科目「ステージング」を担当しています。ステージングではステージでパフォーマンスをするときに、どのようにすれば自身をより効果的に見せられるか、ということを学びます。学生を指導するときに大切にしているのは、それぞれの学生がもつ個性です。自分でどんどん表現できる子もいれば、引っ込み思案な子もいます。無理に、何か苦手なことをさせるより、その子が自然に出せるもの、やれるものを見る側にどう見せていくか、ということをアドバイスするようにしています。
ポピュラー音楽コースの先生方は、現役で活動されている方ばかりです。第一線のことを学べるのはもちろんですが、現場の空気をまとったままでの授業になることも多いです。その空気を感じることができるのもポピュラー音楽コースの魅力の一つだと思います。

演奏学科 ポピュラー音楽コース ドラムス専攻4年
血原 亜紀さん

今日のクリスマス・ポップスコンサートでは、ドラムの担当で、合計4つのバンドに参加しました。
新型コロナの影響で、コンサートができるかどうかわかりませんでしたが、先生方をはじめ、多くの人たちのおかげで今日を迎えることができました。みんなで音楽ができることがすごく恵まれている、と感じています。
ドラムの個人練習をする場合、場所はスタジオ等になりますが、大阪芸術大学にはスタジオがたくさんあり、ドラムセットも各部屋に置いてあるので、練習環境は恵まれていると思います。
また、ドラムス専攻だからドラムばかりを学ぶわけではなく、音楽理論についても、ほかの楽器を専攻している学生と一緒に必須科目として授業があります。理論を学んだことで、コード進行をみて曲の盛り上がりとか、ドラムとしてどう表現すれば一番効果があるか、ということが分かるようになりました。自分のドラミングも、よい意味で変化していると思います。
卒業後は、プロのミュージシャンをめざしてがんばります。アーティストのサポートやスタジオミュージシャンとして活動したり、自分でライブを企画することにも挑戦したいですね。

演奏学科 ポピュラー音楽コース ベース専攻4年
柿本 晋太郎さん

個人の活動で、大阪市中央公会堂のような大きなホールで演奏する機会なんてめったにありません。ですので、それができる大阪芸術大学に入学したことは、自分にとって本当によかったと思います。また、ステージ上以外のところを見ることができたのも収穫です。音響システムにも興味がありまして、音響機材のセッティングとか配線の仕方、ここのホールではどんなことに気をつけて音の響きを調整してるのかなど、音響のプロの仕事をずっと横から見ることができました。自分なりに勉強はしてきましたが、実際に見て、自分のなかでつながったことも多くありましたね。
ポピュラー音楽コースには、やりたい音楽がはっきりした人が多いです。しかし、人数が足りないとか、したい演奏を一緒にできる人がいないなど、やりたい音楽ができないこともあります。でも、ほかの人のやりたい音楽に付き合った結果、自分がこれまで絶対に聴いたり演奏したりしなかった音楽に出会う可能性もあります。
自分の経験でもそういうことはよくありましたし、それがきっかけで好きになった音楽もたくさんあります。自分の音楽の幅が広がる。それがポピュラー音楽コースのよいところだと思います。