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地域の子どもたちとのアート体験を通じ、実践的な学び。『げいだいキッズアートカレッジ』 地域の子どもたちとのアート体験を通じ、実践的な学び。『げいだいキッズアートカレッジ』

初等芸術教育学科 / イベント
2023/09/15

8月5日、大学キャンパスに地域の幼児・小学生を招き、さまざまなアートを体験しながら子どもと学生がふれあう「げいだいキッズアートカレッジ」を開催しました。初等芸術教育学科1~4年の全学生が、事前準備から当日の運営までを役割分担し、どうすれば子どもが安全に楽しくイベントに参加できるかを考えて取組みを進めました。

会場となる学舎内には、来場者が各教室まで迷わずたどり着けるように階段や床には足跡マークを貼り付け、造形表現や図画工作の授業で制作した作品をあちこちに飾り、ワクワクする気分を盛り上げる空間を演出。イベント当日は天気にも恵まれ、たくさんの子どもと保護者が参加してくれました。受付や案内役から、それぞれのワークショップを学生たちが担当し、来場者を笑顔で迎えました。

オープニングを飾ったのは、アートホールでのパイプオルガンの演奏です。多彩な音色が響き合う、美しい音の世界が参加者を魅了します。なかなか生の演奏を聴く機会がないパイプオルガンの音色に、小さな子どもたちも静かに聴き入っていました。

工夫に富んだワークショップでは、身近な素材を利用してタンバリンを作ったり、いろんな音を奏でて遊ぶ「音のおみせやさん」、絵画の技法や画材を体験する「線とマーカーでみんな現代アーティスト」「フロッタージュで身近なアートを発見」、段ボールを使って自由にデザインする「写真フレームづくり」、タブレットで絵を描いて「ウッドチャーム・シールづくり」や、また屋外の広いスペースで行われた、大きな紙に絵を描く「からだでえがこう」では、子どもたちは手や足も絵具まみれになり、大胆に自由に表現を楽しんでいました。

各プログラムを担当する学生たちは子どもたちに声をかけ、一緒に創作活動をしたり、遊びを盛り上げたり。子どもがアートの世界を存分に楽しめるようにサポートしていました。

一方、音楽が楽しめるワークショップでは、子どもたちは初等芸術教育学科の学生に導かれながら、さまざまな打楽器を体験して、演奏学科の学生と一緒に合奏するなど、総合芸術大学ならではの工夫をこらした様々なプログラムが繰り広げられました。

また、お昼休みには大学公認サークル「Geidai Action Team」によるゲーダイガーショーがスタート。衣装やストーリー、アクションなどすべてオリジナルのヒーローショーです。子どもたちの目の前で躍動感あるショーが繰り広げられ、イベントを盛り上げました。

参加した子どもたちは、「色が変わるのが楽しい!」「お兄さんとお姉さんが一緒に遊んでくれた」と笑顔で話してくれます。近くで様子を見守っていた保護者からも、「普段はできない遊び方ができた」「初めて触った楽器を鳴らして楽しそう」「学生さんがうまくリードしてくれたから、楽しく参加できた」と、うれしい声を聞かせていただきました。

小学校や幼稚園の教諭、保育士などをめざす学生たちには、貴重な学びの場となりました。学生が中心となってイベント活動に取り組み、実際に子どもとふれあう時間の中で、たくさんの学びや気づきが得られたようです。授業で学んだ知識を実践して理解が深まったり、子どもの思いがけない発想に驚かされたり、子どもとの接し方や楽しませ方を学んだり。この経験は、今後の学びに役立ち、子どもと関わる仕事に就く時にもきっと生かすことができるでしょう。

初等芸術教育学科 准教授
佐藤 有紀 先生

「げいだいキッズアートカレッジ」は、特別な芸術作品を作るのではなく、アートの面白さや美しさを子どもたちに体験してもらうことを狙いとしています。例えば、さまざまな画材を使って絵を描くプログラムでは、色を重ねて移り変わっていく美しさや面白さを味わうなど、遊び込める内容を設定することで、ただ楽しいだけではない時間を過ごせたのではないかと思います。画材や素材にしっかりと向き合った経験があると、子どもたちは自分の表現を広げていけるようになります。
学生にとっては、子どもの反応やアートにふれあう姿を実際に見て、子どもとの関わりの中から学べる機会となります。相手をよく見て、自発的に楽しむ方向へと導いてほしいと事前に話していましたが、イベント中の学生たちは、子どもの気持ちをキャッチしてうまく盛り上げてくれていると感じました。子どもを前にすると、学生の自分から“先生”へと変わり、普段とは異なる姿が見られます。人との関わりがあまり得意ではない学生も、子どもの力で心がほぐれて関わりを深めることができ、自信を持つきっかけになったように思います。子どもたちだけでなく、学生からも「楽しかった」という声がイベント後に聞かれました。
子どもたちを楽しませるには、道具などの準備や環境を作っておくことが重要。経験すればするほど分かってくるので、今後もどんどん子どもと関わる場に参加し、学びを深めてほしいですね。

初等芸術教育学科1年生
村田 幸大 さん

掲示物の作成など事前準備に携わり、イベント当日は案内役を務めました。子どもと接する時に心がけたのは、目線の高さを合わせて話すこと。実際にやってみると、気持ちがしっかり伝わるように感じられました。出会った子ども全員と言葉を交わし、実践で接し方を学べたのが良かったです。声かけに笑顔で応えてくれる子もいて、うれしくなりました。
さまざまなアート体験を楽しむ子どもたちを見ていて、自分の体を通じてのリアルな体験が子どもにとって大切なことだと改めて感じました。いろいろな体験から、その後の人生が作られていくのだと思います。だから、私が小学校教諭となれた時にも実体験を大切にし、その体験から得られる気づきを引き出してあげられる先生をめざしていきたいです。
今回のイベントは、どうすれば子どもたちを喜ばせられるかを主体的に考える機会となり、子どもと関わるスキルを高めることもできました。これからも、先生としての力を十分に養っていけるように、こうした実践的な場に積極的に参加していきたいと意欲が増しました。

初等芸術教育学科3年生
西田 朱里 さん

イベントでは学科のみんなで役割を分担し、力を合わせてやり遂げられたことで大きな達成感が得られました。絵を描くのが好きな私は、来場者へ配布するマップや会場に設置する看板の制作を担当。キャラクターを取り入れて楽しさを演出し、見て分かりやすいように色分けするなど、一から自分たちで考えて工夫し、制作に取り組みました。先生にも相談しながら修正を繰り返し、出来栄えを評価してもらえたことがうれしかったです。
当日は受付や案内を担当しながら、各教室の様子を見回っていました。どの教室も楽しそうな雰囲気にあふれていて、このイベントを開催して良かったと思えました。子どもたちを見ていて印象的だったのは、作品づくりに集中して取り組んでいる子もいれば、わいわいと賑やかに活動している子と、それぞれの楽しみ方をしている姿です。私の目標は、得意な美術分野の魅力を子どもに伝えられる小学校教諭になること。今回のイベントでの子どもたちのように、自分なりのいろいろな楽しみ方を見つける手助けをしていきたいです。

初等芸術教育学科4年生
藤原 望羽 さん

幼稚園児・小学生が参加する「からだでえがこう」のプログラムを担当しました。木炭、チョークでの描画、筆やハケ、自分の手足を使っての絵具遊びと、絵を描く楽しさを肌で感じられる企画を準備しました。子どもと接する中で、これまでの授業や実習での学びが役立つことを実感。学んだ知識を思い起こして、子どもの表現を肯定する言葉選びをし、子ども自身での発見を促すヒントになる声かけをしていると、どんどん楽しみ方が広がっていきます。私の声かけをきっかけに、子どもが目を輝かせて夢中になったりする様子を見て、手応えを感じられました。また、一つの発見から自分で新たな気づきを見つけて遊びを広げていく姿に驚かされる場面もあり、子どもの想像力や発見力は私が思っていた以上に大きいのだと分かりました。
卒業後は、図画工作・美術教材を開発・製造販売するメーカーに就職する予定です。イベントを通じて得た気づきや見た光景は、きっと仕事の糧となるはず。子どもにアートの楽しさを伝えたいという志を忘れず、仕事に向き合っていきたいと思います。