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アートサイエンス学科の混成チームが アルス・エレクトロニカ Campus Exhibition で展示 アートサイエンス学科の混成チームが アルス・エレクトロニカ Campus Exhibition で展示

アートサイエンス学科 / イベント, その他
2024/12/13

2024年9月4~8日にオーストリア・リンツ市で開催された、アート・テクノロジー・社会の交差点を探求する世界最大のフェス「アルス・エレクトロニカ・フェスティバル」に展示しました。アルスエレクトロニカとはアルス・エレクトロニカは、1979年にオーストリア・リンツ市で設立された文化・研究機関です。アート、テクノロジー、社会を融合させた革新的な活動を行っており、毎年「アルス・エレクトロニカ・フェスティバル」を開催し、世界中のメディアアーティストや研究者が集まります。フェスティバルでは、先端技術と表現が融合した作品が披露されます。また、国際的な賞「プリ・アルス・エレクトロニカ」を主催し、優れた作品を表彰します。教育施設のアルス・エレクトロニカ・センターや、研究開発を行うフューチャーラボも運営し、未来社会に向けた取り組みを進めています。2024年のテーマは「HOPE – who will turn the tide(希望 – 誰が潮目を変えるのか)」です。このテーマは、変動する世界の中で希望を見出し、未来に向けた変化を導く力を問うものです。

アートサイエンス学科の取り組み

アートサイエンス学科では 生成AIが少し先の未来にどのような影響を及ぼすのかについて教員を交えた学生ユニットの中で議論し、普段の生活の中でたびたび問題となる、コミュニケーションをとる上での人と人との「立場の違い」が、ストレスや悩みの原因となっていることに気がつきました。この問題について、人間を拡張するテクノロジーであるAIアバターはこうした個人のストレスや悩みを解決するだけでなく、社会の流れを変える変革テクノロジーへと発展する可能性に着目し、これらが実装された未来を体験する「Stance Poker」を制作し、展示に挑みました。

“Kasuhara: Encounter with Customer Harassment in Japanese Convenience Stores “

私たちは、従業員と顧客の立場の不均衡から生じる問題を、動物に置き換えることでコミカルに体験できるアート作品を制作しました。体験者は、現実世界の問題と、AIが攻撃的な言葉をフィルタリングする世界の両方を体験します。さらに、AIは、体験者自身が立場に応じて異なる「顔」を使い分けていることを明らかにするかもしれません。体験者は、自分の行動をAIに頼って修正すべきなのでしょうか?それとも、自ら変わるべきなのでしょうか?

“Because of my stuttering”

吃音は会話のテンポを乱し、円滑なコミュニケーションを妨げることがあります。吃音のある人々は、当たり前にできることができない人を見下す他者からからかわれることも少なくありません。しかし、流暢に話せないことは本当に悪いことでしょうか?この作品では、体験者がAIを通じて、思うように言葉を伝えられないもどかしさを感じます。私たちは、コミュニケーションの問題をAIに頼って解決すべきなのでしょうか?その問題は、むしろ吃音のない側が解決すべきことかもしれません。



これらの展示は、社会環境に対する疑念や解決、できないことができるようになるためのアイディアを盛り込んだアートサイエンス作品です。この展示や他の作家の作品を通じて、学生・教員たちはさまざまな来場者、アーティストと議論することができ、芸術の新たな方向性とその真価を肌で感じ取ることができました。アートサイエンス学科では世界に通用する、次のアートに取り組んでいます。

これらの発表の一部について下記でも展示・紹介されました。(外部リンクとなります)