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日本最大級のプロジェクションマッピングコンテストとして毎年開催され、昨年で6回目となる「東京国際プロジェクションマッピングアワード」。2021年11月13日、その最終審査・上映会が東京ビッグサイトで行われ、大阪芸術大学の学生4人による「チームわびさび」の作品『万物流転』が最優秀賞を受賞しました。
同アワードは、大学・短期大学・大学院・高専・専門学校・高等学校の学生を対象に、空間映像クリエイターの発掘と育成を目的として行われているコンテスト。企画書等の書類選考による一次審査で選出されたチームのみが、約4か月をかけて映像作品を制作し、最終審査にのぞみます。
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「新しい時代/New Era」をテーマにした今回は、多数の応募の中から大学や専門学校など12チームが最終審査に進出。実行委員会によるオンラインのワークショップでプロの指導も受けながら、各チームが作品制作に取り組みました。最終審査は無観客オンラインで開催され、巨大な逆三角形が2つ連なる形が特徴の東京ビッグサイト会議棟を舞台に、高さ約30m、幅約94mという日本最大級のスクリーンで全12作品を上映。のべ22万人の視聴者がその様子を見守りました。
大阪芸術大学の「チームわびさび」は、アートサイエンス学科2年生の和辻紳太郎さんを代表に、同学科とデザイン学科の2年生4人で構成されたチーム。今回制作した『万物流転』は、茶人・千利休が過去から現代へさかのぼりながら、スポーツカーの運転やブレイクダンスなど各時代の文化やテクノロジーを楽しむという作品です。その中に込められたのは、未来がどんな時代になっても、楽しむ努力を続けていこうというメッセージ。ユニークな切り口でテーマを表現した発想力や、音楽との融合性、エンターテインメント性が高く評価され、最優秀賞に輝きました。
バドミントンの部活動で知り合った和辻くんと、一緒に何かモノづくりをしようと意気投合。最初に応募したCG映像コンテストでは評価されなかったのですが、今回のアワードでリベンジを果たすことができました。今回のプロジェクションマッピングでは、私はCLIP STUDIO PAINTはというソフトを使ってアニメーション制作を担当。自分で描いたイラストをアニメーションにして動かすのは楽しくてワクワクしました。ただワンカットワンカットに思った以上に手間がかかり、プライベートな時間も削ってひたすらコツコツと作業に取り組んだので、作品が認められてうれしかったです。学科を超えて仲間とコミュニケーションしながらモノづくりができるのは、この大学の大きな魅力。今後も様々なジャンルの創作にチャレンジしていくつもりです。
リーダーに誘われて面白そうだと気軽に引き受けたものの、こんなに苦労するとは予想外でした。僕が担当したのは、リアルな形を表現するCGモデリングやアニメーション、映像制作や効果音など。初めて挑戦することばかりで、自力であれこれ調べながら作業を進めるのは大変でしたが、それだけスキルや知識も身につきました。メンバーの要素が組み合わさって作品が次第に出来上がっていく手応えが、モチベーションにつながりましたね。納得のいく仕上がりになって、優勝する気満々でしたが、他のチームの作品を見て技術の高さにやや圧倒されたりも。でも期待通りの結果を得られて、自分たちのやってきたことは間違っていなかったと実感できました。この経験をいかして、この先も妥協することなく「誰かの思い出になる」ような作品づくりに取り組んでいきたいですね。
私にとって、今回が初めて作品を外に発表し、評価を受ける機会になりました。After Effectsというソフトで各パートの素材を映像化する作業を担当しましたが、なかなかリーダーの指示通りに進まず、どうやったら作品の良さを引き出せるのかと苦心して、一度はやめようかと思ったほど。メンバーとじっくり話し合い、最後までやりきることができて良かったです。最終審査では緊張しながらも、他の作品の着眼点や見せ方などたくさん刺激を受けて、いい経験になりました。最優秀賞は思ってもみなかった成果で、みんなの努力がむくわれてとてもうれしいです。アートサイエンス学科では色々な分野を広く学べるので、進路や目標が定まっていない人も、これだというものに出会えるはず。私もこれから自分の目標を定め、それに向かってさらに頑張っていこうと思います。