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OSAKA光のルネサンス2017 OSAKA光のルネサンス2017

芸術計画学科 / その他
2017/12/01

中之島の水辺でうごめく「生命のひかり」 多くの来場者がアートを間近に体感

大阪各地が美しいイルミネーションに包まれるイベント『大阪・光の饗宴』。そのなかでも、大阪市役所から中之島公園にかけて、都心の水辺を会場とした『OSAKA光のルネサンス』は、15周年を迎えてすっかり大阪の冬の風物詩として定着しています。

光の「ウォールタペストリー」で演出された大阪市中央公会堂やケヤキ並木を彩るイルミネーションを抜けて、堂島川と土佐堀川に挟まれた中之島公園へ下りると、光のなかでうごめく高さ5mのバルーン「生命のひかり」が見えてきます。

これは、大阪芸術大学 芸術計画学科の学生たちが制作した作品で、もとは万博記念公園で行われたアートイベントのためにつくられました。岡本太郎が手がけた「太陽の塔」は、塔の内側にも「生命の樹」「地底の太陽」といった色鮮やかな作品で彩られていることで知られていますが、そのオマージュとして5原色を使ったバルーン作品「生命のひかり」を制作しました。今回の『OSAKA光のルネサンス』に向けて、光と音の演出や、周囲に屹立する支柱を加えて再構成。遠くから見ても存在感のある、印象的な展示を実現しました。

学生たちは、オブジェの前でバルーンワークショップを開いたり、外国語を使って『OSAKA光のルネサンス』全体の会場案内を担当する「おもてなし隊」としても活躍。また、作品「生命のひかり」をより多くの人に知ってもらうために、SNSへの投稿をうながす写真撮影用の顔出しフォトフレームも学生たちのアイデアからつくられました。273万人もの来場者が訪れた“光のミュージアム”、その会場で多くの人がアート作品に触れる機会をつくりあげていました。

芸術計画学科
栃原 友梨香さん

『OSAKA光のルネサンス』で私たちが作品を展示した場所は、会場のいちばん奥だったので、どれくらいお客さんが来てくれるか不安もありました。それでも、大勢の方にわざわざ足を運んでいただいて、写真を撮影したりして楽しんでもらえたので、やった甲斐があったなと思っています。私は、大分出身で大学から大阪に出てきたので、『OSAKA光のルネサンス』を見にきたことはありませんでしたが、このイベントがあることは知っていました。学生のうちからこんな大きなイベントに関わらせていただけるって、とても驚きました。
今回、私は全体を統括するプロデューサーの役割でした。これまでやったことがなかったので、わからないことばかりでしたが、1年生、2年生に指示をすると積極的に動いてくれたので、とても助けられました。私は、アルバイトを同じショップで3年続けていて、責任あるポジションをもらって普段はそちらもかなり忙しいのですが、やっぱりアルバイトとは全然違った経験ですね。お客さんの対応をしながら、展示しているオブジェにを気を配って、後輩たちのことも見て…って考えなければいけないことが多くて。だからなのか、『OSAKA光のルネサンス』の期間中は、家に帰ったらすぐに寝てしまう毎日でした(笑)。
もともと好きだった音楽や舞台のイベントに関わりたくて、芸術計画学科に入学しました。大学で多くのことを学びながら、今回のようなイベントに関わっていると、地元の大分のことが頭に浮かびます。いつかは、大分を盛り上げるお手伝いができるような仕事ができればとも思うようになってきました。大きなイベントを開くための事前準備、そのための細かい作業をやることも楽しいと感じるので、自分でイチから考えたイベントを企画できたらいいなって。もちろん、自分ひとりでは何もできませんので、いろんな人との関わりをつくっていくことが大切だと思っています。

芸術計画学科
上田 菜月さん

私は、音楽系のサークルに入って、約1年間ライブなどの音響を担当していました。その経験もあって、授業のなかでも音響に関係する演習をとっています。『OSAKA光のルネサンス』では、担当する村上敬造先生から「音響好きなんだったら、やってみるか」と声をかけていただきました。
事前に会場をロケハンして、使える機材の確認をして、機材をお借りする会社の方と打ち合わせを重ねました。街のまんなかにある会場だったので、周りに住んでる方や会社に影響が出ないよう、スピーカーの数や位置、音量にはとても気を遣います。図面なども書きながらできるかぎりの想定をして、あとは会場に入ってから調整を続けました。音響の仕事として、現場で流す音楽の選曲も担当しました。時期がクリスマスであることや「生命のひかり」という作品のことも考えながら、多くの人の耳に留まるような曲を探して、選びました。
音楽サークルでのライブは、限られたお客さんだったので自分好みの音をつくっていればよかったのですが、一般の方が多く集まる今回のようなイベントでは、小さな子からお年寄りの方までが聴いて楽しめる音づくりをする必要があります。これまでやってきたライブとは全然違った体験で、たくさん勉強になりました。まずは音響のことをもっと理解できるようになって、いずれは村上先生のような多くの人を動かしながらも、現場の細かなこともわかるオールマイティなプロデューサーになれたらというのが私の目標です。